2011年8月8日を覚えよう その4 市場対国家(G7) | SMART広報『蛙の目』

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誰にもどうすることもできないことに気がつき、砂上の楼閣であることに怖れを感じ始める瞬間に今の金融資本主義は崩壊を始める。

こうした話はつい数年前まではオカルトな話として済まされてきたが、震災を目の当たりにし、あり得ないと思われた原発事故を体験した私たちは何か現実が揺らぎ始めている。

角砂糖が崩れるように起こる社会の片隅の崩壊現象を目を凝らして見ていかなければならない。

それがこのブログ「蛙の目」の使命なのかもしれない。

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15:36 Reuters_co_jp (ロイター.co.jp)
G7は「注視」から「行動」へ、協調介入に含みも具体策乏しく

http://bit.ly/nyK1Va

主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁の緊急声明では、為替市場をめぐる表現を「注視」から「『行動』に関して緊密に協議する」に変更した。「行動」という文言を使うことで、将来の協調介入の可能性に含みを残したともいえるが、各国の事情は異なる。

すぐに取り組める具体策への言及は乏しく、米国債格下げの発表後、各国通貨当局が市場の不安定化に危機感を抱き、急いで「協調姿勢」を演出しようとした姿が浮かび上がる。 

世界的な金融市場の安定化を狙って急きょ開催された緊急会合後に公表された声明で、複数の関係者は「協調行動を強く打ち出した」ことを認める。

日本が声明への盛り込みを主張した為替動向でも「為替レートの過度な変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に対して悪影響を与える」と従来の文言を踏襲したうえで、先行きの行動に関して、為替市場における「行動に関して緊密に協議し、適切に協力する」とし、東日本大震災発生後にG7が協調介入を実施した3月18日の「よく注視し、適切に協力する」から表現を変更。将来の「行動」により含みを残す表現となった。 

関係者は表現変更の狙いについて語ろうとはしないが、米国債が最上位格を失ったことを手掛かりに一気に進みかねなかったドル安や円高に、強いけん制姿勢を示した。

野田佳彦財務相は電話会談終了後の会見で、協調介入に関し「引き続きマーケットを注視していきたいと伝えた」と述べるにとどめたが、「これまでのG7の姿勢を確認した」とも話し、声明に盛り込んだ「適切な協力」の一文をひいて、将来的な実施の可能性に含みを残した。 

ただ、米国の財政赤字削減策や欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)の買い入れ拡大、仏独首脳の共同声明、欧州中央銀行(ECB)理事会の債券買い入れ声明、金利が14年ぶり高水準まで一時上昇したイタリアとスペインが発表した財政再建策などを片っ端から「歓迎」し、協調姿勢を前面に打ち出したのに比べ、声明に記すことのできた具体的な行動プランは乏しい。「今後数週間緊密に連絡」を取り合うことや、「流動性を確保するための行動をとる準備がある」などに限られている。 

米国債が初めて最上位格を失うという未曽有の事態にもかかわらず、G7の緊急声明を受けて、週明けのアジア市場は比較的落ち着いた動きで始まった。通貨当局者が週末を返上して「取り急ぎ」まとめた声明が一定の安心感を与えることに成功したといえるが、昼過ぎには米原油先物、中国株などがじりじりと下げ幅を広げ始めた。午後にはドル/円も78円を割り込む動きとなっている。
具体策の伴わない声明の賞味期限は長くない。 


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