前の記事ではウクライナが債務を支払ったことで供給停止は回避されたと伝えられたばかりでしたが、やっぱりロシア・プーチン首相は強硬です。
今度は価格交渉です。もともと、ウクライナはこの価格を巡ってずーっと圧力をかけ続けられています。ロシアが急激な価格のつりあげを行っています。
ウクライナは国内を通るヨーロッパへのパイプラインを没収すると対抗しているわけです。
ヨーロッパを巻き込んだし烈なエレルギー戦争に発展しそうです。
確か田中宇さんのサイトが詳しかったと思いますので後でリンクしておきます。
原油安に窮するロシア2008年12月31日 田中 宇
>▼ウクライナへのガスがまた止まる?
またロシアの政府系ガス会社ガスプロムは12月下旬、ウクライナが11-12月分のガス代金を払っていないので、1月1日からウクライナ向けのガスの送付を停止すると言い出した。ガスの国際価格が下がっているので、ウクライナはガスプロムに対し、来年からガスの輸出単価を下げてほしいと要求し、それに対するロシア側の答えが、11-12月分のガス代が未納なので交渉には応じられず、早く払わないと元旦にガスを止めるという脅しだった。(関連記事) ガスプロムは2006年元旦にも、価格交渉のもつれからウクライナ向けのガスを止めた。今回、ウクライナ政府は12月30日夜、国営銀行から国営ガス会社に緊急融資し、ガス代を支払う準備をしており、元旦のガス停止劇の再演が避けられるかどうかの瀬戸際にある。(関連記事) 欧州が輸入するガスの多くはロシアからウクライナを経由するパイプラインで輸送されている。ロシアはウクライナ向けのガスを止める際、ウクライナに向かうガスの流量を減らすが、パイプラインを通るガスは、ウクライナ向けだけではなく西欧向けも含まれており、こちらは減らさない。06年元旦の場合、ウクライナは流量減少を無視してガスを使い続けたため、西欧に到達するガスの量が減り、厳冬期にガスの供給が減った西欧諸国はパニックになった。
エネルギー覇権を広げるロシア2008年8月5日 田中 宇
続・ウクライナ民主化の戦いのウソ2006年1月20日 田中 宇
【関連書籍(新刊から)】
石油・ガスとロシア経済
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
現在のロシア経済と石油・ガスとの関わりを、石油・ガス産業やパイプラインの現状、経済成長や財政、資本逃避への影響、WTO加盟問題や旧ソ連諸国との関係など、多様な角度から明らかにする。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 ロシアの石油・ガス産業(生産と流通/石油企業/ガスプロム)/第2部 石油・ガスのロシア経済への影響(経済の石油・ガスへの依存/石油・ガス産業の利潤と資本/石油ブームの経済への影響/ロシアからの資本逃避/石油・ガス企業と銀行)/第3部 石油・ガスとロシアの対外経済関係(ロシアのWTO加盟問題/南コーカサス3国とロシア/ウクライナとロシア)
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
本村眞澄(モトムラマスミ)
所属、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)調査部主席研究員。専門分野、地球資源論、ロシア・中央アジアの石油・ガス政策とパイプライン問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
資源大国ロシアの実像
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
石炭・石油・ガスといったエネルギー資源、そして電力・鉄鋼・化学によるエネルギー需要など、各産業分野の最新状況を概観し、さらには世界最大の天然ガス生産企業である「ガスプロム」から、「パイプライン」問題まで、膨大なデータをもとにロシア経済の実態を詳細に分析。
【目次】(「BOOK」データベースより)
1 ロシア経済の現況(経済の現況/経済・産業政策)/2 エネルギー資源―石炭・石油・ガス(石炭/石油/ガス)/3 エネルギー需要―電力・鉄鋼・化学(電力/鉄鋼/化学)/4 エネルギーの輸出経路―パイプラインの問題(原油パイプライン輸出での経路問題/ガスパイプライン輸出での経路問題)
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
酒井明司(サカイサトシ)
1973年3月一橋大学法学部卒。1973年4月三菱商事(株)入社。1986年7月~90年7月モスコー事務所勤務。1996年8月証券アナリスト検定会員。1996年8月~2002年1月モスコー事務所勤務。現在、業務部勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
勃発!エネルギー資源争奪戦
世界中の産油国相手に獲得攻勢をかける中国。天然パイプライン敷設を戦略的に進めるロシア。資源ナショナリズムに突き進む各国の最新事情。
原油価格の高騰や世界株安の原因は、エネルギー需給の不安にある。経済発展著しい中国や中東、ロシアなど世界中で原油獲得攻勢が激化。一方で資源高で潤うロシアは天然ガスパイプライン敷設を戦略的に展開中だ。温室効果ガス対策に原子力推進に転換したいEUやアメリカの動向にも注目し、各国の最新事情をレポートした。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
経済発展著しい新興国の需要増でエネルギー資源の需給に対する不安と投機マネーによる原油価格高騰。限りある資源、膨らむ消費。どうする、どうなる資源小国ニッポン!資源ナショナリズムに突き進む各国の最新事情に迫る。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 エネルギー資源争奪の現場は「戦争前夜」(原油価格の高止まりはこれからも続く!/新規の油田開発は高コストで進まない ほか)/第2章 環境問題を巡る地球規模の駆け引きがはじまった(前途多難な「ポスト京都議定書」の行方/地球温暖化が生活に及ぼす影響は深刻 ほか)/第3章 地球温暖化を追い風に進む「原子力ルネサンス」(環境負荷の少ない原子力発電に期待集中/欧州での原子力再評価高まる ほか)/第4章 日本のエネルギー安全保障の理想と現実(半国営企業ガスプロムの基本戦略とは/ロシアとの交渉では何が必要か ほか)