まずタイトルから突っ込むが、「見えないルール」といった場合、見えないルールが存在するのかと思ったが、どうも「ルールが見えてこない」ということらしく、電子マネーといっても、ショッピングなどで発行されるポイントのことを取り上げている。
企業会計上ポイント引当金なるものがあり、結構膨大な額になっているというニュースが2月ほど前にあり、私のブログでも取りあげた。この引き当て金がポイント発行の原資になるのだが、どうもどのくらいが適切なのか基準はないらしい。
しかもいろいろなポイントがあり最近ではpexやG-pointのようにあるレートで相互に交換できるポイントもある。当然、消費者の意識から考えてもリアルの貨幣よりも保有感は薄く、消滅してしまうポイントも多いはずだ。
幕末の混乱期から明治初期に発行された藩札のことを思い出した。松本清張が小説にした『西郷札』(さいごうさつ)がわかりやすい。西南の役後に薩軍の生き残りが東京に出て車夫になり、あるきっかけで明治政府の買い上げを画策に巻き込まれるという話だが、明治期の貨幣制度確立に興味を持つ私には面白い話だった。
ここまで書いて日経のいう「新電子マネー」とは「ポイント」のことだといまさらながらに気がついた。なるほどね。見えないルールなわけだ。
記事の冒頭をよく読むとポイントの話を書き、「ルールが不透明な"新・電子マネー"の課題を探る。」とある。
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