リクルートの「Smatch 住まいの達人ブログ」(http://www.smatch.jp/
)がサイト開設一周年を記念して「30歳のリアル
」というテーマでトラックバックキャンペーンを行っている。
30歳代の若い人の住宅購入が盛んであると新聞で読んだが、今日本の好況を支えているのは30歳代の若い人たちかもしれない。まさに団塊ジュニア
の世代にあたるわけだ。彼らは、団塊の世代の息子、娘たちで、数の優位性と豊かになった日本の恩恵を一番受けて育った世代で、あらゆる面で「良いもの」を知っている世代といわれる。デザインにしても、品質にしても本物志向が強い。
だから、住宅にしても当然「本物志向」「デザイン志向」「機能志向」が強い。良いものを見る目があるといった方がいいだろうが、そうなると作り手の方も大変だ。徹底して調べてくるので知識が半端じゃない。だから住宅へのこだわりも生半可ではない。
私は団塊の世代のあとに生まれた世代で、団塊の世代のパワーは持ち合わせていない。かといって団塊ジュニアのような豊かさの中で育った世代とも違う。妙に冷めた世代なので「シラケ世代」と呼ばれて育ってきた。30台を振り返ると村上龍や田中康夫の
小説が代表する虚構の豊かさの中で20歳代を過ごし、30台はバブルの真っ只中で虚構の文化性を必死で求めた世代である。日本人にはあまり似合わないイタリアンスーツの身を包み、その作られた豊かさの中で30台を満喫はしたが、バブル崩壊とともに元気も失った。
いままた日本経済は上昇の機運にあることは間違いなさそうだ。われわれとは違うこれからの30台が、めぐりきたチャンスの中でどのようなパフォーマンスを見せるのか楽しみである。今度は本物の文化を作ってほしい。新しいものを生み出す力を持つのは、やはり30歳台だと思うから期待も大きい。同じ過ちをするなというのが、バブルという苦い思い出を残して30台を過ごした私たち世代からの声である。