真っ白い封筒に、青空の便箋
黒いペンで
「拝啓」から始まり
「また 書きます。敬具」で終わる
拝啓 ヒーロー様
こんにちは。
いよいよ明日に迫ってまいりました。勉強の成果はというと、既にレポートにまとめてあります。
後は、時間内に全て書けるのかが問題です。今から如何に早く書くことができるか、練習をしています。なんだかセンター試験を思い出し、とても懐かしい気持ちでいます。センター試験でも、こんなに真剣に向き合わなかったかもしれません。今日は徹夜で寝ず勉です。
力の源は、愛ですね。ヒーローと出会ってから私は、本当の笑顔を覚えました。貴方がヒーローだから、私はこんなに本気で向き合えたのだと思います。明日、また読んでもらえたら光栄です。どうかヒーローの目にとまりますように。
日本一のお手伝いができたらいいな。
そしてそして、いよいよ賞レースが始まりますね。来週は会場に駆け付けることはできませんが、精一杯の声援を群馬から送りたいと思います。
ガンバレ!ヒーロー!
絶対、日本一になってください(^-^)q
また 書きます。 敬具
これ書いた人だれー?
なに?
見てこれ。めっちゃ書いてんで。
え、ほんまや。ちょっとすごいよ、これ。ほら。見える?
え、これ誰?
これ、ほら。自分で書いた人は分かるよね?
いますか?いませんか?え、帰ったん?
ふふ。恥ずかしがり屋さんかな。
ちょっと最初から読んでいこか?
え″ーーーーー‼
はははははっ。バレたやん!
あ、すいません。
自分やん書いたん。
ちょっと読んでもいい?
いいえ(>_<)
なんで?めっちゃ真面目に書いてくれたやん。
恥ずかしいです。
可愛そうやん。
せやね。分かったよ。ごめんね。ありがとうね。
いえっ。
でもさ、今度話ききたいわ。的を得てるもん。ちょっと読んでみてよ。
ほんまやね。良かったら今度お話させてください。
私にできることがあるなら、光栄です。
「FUN LETTER」vol.13編 完。