拝啓 演者様
小説、映画、ドラマ。
物語には様々な形がある。
どれもそれぞれに魅力があり
それぞれに面白い。
私は個人的に、1つの物語に対し
1つの形と決めている。
例えば小説を読んだ物語は
映画化されたとしても
その映画はみない。
ドラマで見た物語の
原作を読むことはない。
小説は作者の想いが
ダイレクトに伝わってくる。
ドラマは、役者の想いが溢れている。
映画は、監督の想いが迸る。
本当にどの形も
素敵な物語を届けてくれる。
どれも好きなのだが
1つに決めている理由は
私が勝手に抱いた世界観を
壊したくないだけだ。
しかし、以前同じ物語での
形の違いを楽しむのも有りだなと
思わされた作品に出会ったことがあった。
それは、
誉田哲也さんの『シンメトリー』
面白い本て、あっという間に読んじゃいますよね。誉田哲也さんの作品は、いつも物凄いスピードで読んじゃいます。一気読み必死 というやつです。
ドラマでは『ストロベリーナイト』と題して放送されていました。こちらも大好きなドラマで、何回も繰り返し見てしまいました。
その中の一話を、ここで少し。
「悪しき実」
小説とドラマでの人物像が
全く異なったキャラがあった。
小説での人物像もドッシリとした
潔い女性で十分魅力的だった。
しかしドラマではその印象を変えてきた。
女優魂と言うべきか
言葉を演技が超えたと言うべきか。
いや、きっと私の読解力が
至っていなかっただけだとは思うが
それにしても
木村多江さんの表現力に魅了された。
より、“彼女”の感情が伝わってきた。
これにはただただ感動した。
演者さんはスゴイと思った。
自分の経験の中にはないことなのに
その人物に成りきり
その人の想いや、生き様を醸し出す。
ブラボーとしか言い様がない。
表現力のある人は尊敬してしまう。
表現の豊かな人は、かっこいい。
私も多くの情を表現していきたい。
いつか見つけてもらえるように。
では いってきます。 敬具