新年度の所感。年齢と信念 | 青い球。blauekugelという名に捧ぐ。

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花鳥風月、理の系の人間が超感覚的に追求する美学。やや欧州、技。

このブログのサブタイトルに「研究者も一人の人間として人生を楽しむべきだという信念のもと、オフの時には仕事を離れてあらゆる楽しみを追求する。」と入れ始めて、はや10余年。ここ2,3年は、身体能力の衰えを急速に感じつつあり、そもそもの楽しみを追求するという意欲すらも薄れつつあるように感じる。

 

一回り上の年齢とは、そのようなものなのだろう。

 

幾度と繰り返してきた新年度の初めは、年と共にさらに多忙になってきた。所内の雑用が年々増加し、新年度の所感をまとめる暇(いとま)もなく1年前のルーチンを繰り返す日々。

 

この年度末に、人生の大大先輩ともいえるほど年の離れた方が創り出した理想郷を訪れた。その理想郷は確かに素敵だったけれど、所どころには手入れが行き届かず既に自然に還り始めた個所も目に付いた。理想郷は、その維持に常に人の手を必要とし、努力と強い意志が無ければ理想を保ち続けることはできない。

 

やがては、このサブタイトルをも変えることになるだろう。当時は、そんなことになるとは思いもしなかったけれど。まさか、自分があらゆる楽しみを追求することに限界を感じるなんて、思いもしなかったのだ。

 

これを、年を取ることで人間としての面白みが増えたと取るか、単に加齢を嘆くのか。