ゴミが散乱し、冷たい風が声をあげて吹き抜けていく砂浜を歩く。








どこか遠くに来た気分だ。



カメラを構え、写真を撮り続けた。



歩きにくい砂浜を、息を切らして歩きまわる。








吹き抜けてく風が、言葉にならない強い声をあげ続けた。




ジョンコルトレーンのサックスのように。





あるいは晩年のビルエバンスの、刺さりすぎて思わずレコードプレーヤーを止めてしまいたくなるような、声をあげて。










俺は何も受け止める事が出来ないまま、相変わらず歩きまわる。










いつ来ても不思議な場所だ。








この空間がとても好きだ。










あの灯台の向こう側に行けば何かあるのだろうか、と不思議な期待を抱かせる。










灯台に近づく途中に、ゴミの散乱するこの砂浜に白旗が上がっていた。





いきおいよく白旗はなびいていた。









灯台を越えて、小高い丘の上についた。




丘には浮き玉が3つあった。




なにかその3つの浮き玉は、花の代わりにたむけられてるように感じた。








しばらく座って休んだ。





風は止んでいた。




しかしコルトレーンのサックスは頭の中で鳴り響いていた。




ゴミの散乱するこの砂浜にも、あの向こうの海の果てから太陽は昇る。




いつも始まりと終わりは、色のない世界だ。




そう思う。
 




シャッターを切った。





そして今度は色をつけて、シャッターを切る。









来た道を戻った。