母をちょっぴり恨んでること | やさぐれママのブログ

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子育てはゴーイングマイウェイ!

73歳の母はすっかり認知症の寝たきり老人。

自分に娘が二人いることはとうに忘れていて、
父とホームに見舞いに行くと、父に「若い女性連れて良いわね」と嫉妬する状態。
(母が父LOVEなことはわかっているから別に悲しくはない)

母は裕福な家庭の末っ子で、中学から学習院というお嬢ちゃま。
そう、結婚してからも、子供を産んでからも、ずっとお嬢ちゃま。
(社会経験ほぼゼロ)

子どもよりも父LOVE。
なんだか不機嫌なのに、父が帰ってくると急に上機嫌になることがよくあった。

家族でいるときはニコニコ楽しそうにしていたけど、能動的に私達と遊んでくれることはなかった。
昔の家は台所と居間が離れていたから、私達は居間、母は台所、と大体別々に過ごしていたように思う。

* * *


母と姉は相性が悪いんだけれど、それは、母の変に潔癖というか、世間知らず過ぎるところからきているんじゃないかと思う。

例えば
”姉が妹に意地悪をすることは悪だから悪い子だ”とか
”親の財布からお金を抜くのは悪だから悪い子だ”とか。(抜いたかどうかは知らん)
時々台所で母が父に向って「あの子はホントに困った子だ」と言っているのが、居間にいる姉と私に聞こえることがあった。

なんかそうゆう、事象だけ見てるっていうか、
小さいことでも大げさにとらえるっていうか、
なんかそう、、、そうゆう感じの所があった。


* * *


私はお転婆ではあったけど、大した面倒も無かったので、母との関係は可もなく不可もなかったんだけど、2つだけ、ちょっぴり恨んでいることがある。

* *

1つはある男性からの電話を取り次いでくれてなかったこと。

1人は学生時代の元カレ。
一時期ちょっと別れたことがあって、しばらくたって仲直りしようと思ったカレが電話くれてたことがあったらしいんだけど、取り次いでくれなかったり、電話があったことすら教えてくれなかった。

母はその頃なぜか電話の子機にすごく執着していて毎晩寝室に持って行って寝てしまうので、休日の午前中私が寝ている時など電話があっても私にはわからないことが多いのだ。
母は母なりに、その元カレと私の様子がおかしいことを感じ取っていたのかもしれないけれど、電話があったことぐらい伝えてほしかった。


もう1人は新卒でお世話になった人事のおじさま。
口下手シャイな私を気に入ってくれて採用してくれたんだけど、たった2年半で退職。(大した挨拶もせず、ひどかったな~って今思う。元気かしら、、、)

退職後のプー太郎期間中、自動車学校通いで忙しくしている時期に、何度かうちに電話かけてくれてたらしいんだけど、それも報告なしで、ずっと後になってから知ったこと。
母は母なりに、もう辞めたのに電話かけてくるなんて怪しいって感じ取ったのかもしれないけれど、、、
普通先方の番号控えて折り返し電話させるよねえ?
それじゃあ私が拒否してるみたいに伝わるじゃんねえ?


もう大人なんだから、プライベートなことを勝手に判断しないでほしかったな。
お嬢ちゃまだからそうゆうね、異性関係みたいなのにも変な偏見があったのかも。

携帯電話が普及する前の懐かしい話だけどね。

* *

もう1つの恨みは、冠婚葬祭とかの衣装の用意をしてくれなかったこと。

高校までだったら制服着ていけばいいけどさ、卒業したら喪服の一式ぐらい揃えてほしかったな。

祖父母の米寿のお祝いとか法事とかね、いっつも着ていく服が無くて、そのせいで行きたくなくなっちゃってね、、、「部活が休めない」とか嘘ついて行かなくなっちゃった。

大学の卒業式のレンタル袴とかね、姉の結婚式に着ていく服とかね、いつもギリギリで、サイズもデザインももう良いの無くて、妥協して、結果ヘンテコリンで、、、。

かと思えば、和箪笥に立派な振袖があって、「これ着れば良かったじゃーーーん」って後悔して、、、、。

もちろん私自身も悪いんだけどさー、長女で一度経験してるんだしさー。
普通女の子のお母さんってそうゆうの一番ワクワクするところじゃないのかな~~~
お嬢ちゃま過ぎて普通じゃなっぽいけどさ~~~


衣装だけじゃなくて、マナーとかも何の指南もなくてね、同級生のお通夜に手ぶらで行っちゃって恥ずかしい思いしたこともあったな、、、


* * *


ただ私が今、マイペースでありながらもまあまあ人に好かれてなかなかうまくやっていられるのっていうのは、そんな、関心の薄い母のお陰なんじゃないかなと思っている。

干渉されず、与えられ過ぎず、我慢させられ過ぎず、愛情は普通にあるっていう、、、



そんなことに気づいたころにはもう母は認知症で、
けど認知症で寝たきりな母にさえも、素直にありがとうとも言えなくて、、、、
(だいたい家族から尊敬されてるって感じが無かったからね、、、父もよく母にイラついてたし、娘たちもイラついてる父の姿を見てたし。それじゃだんだん委縮してうつになっちゃうわよね)

まあそんなだから、母を反面教師に、家族からの感謝もあてにせず、家庭以外に楽しみを見つけて生きていかないとね、と思う。