※※※本編の内容・ネタバレを含んでいます。ご注意ください。※※※


みなさまこんばんは!
満です♡


フリー乙女ゲーム「街で噂の伯爵様」をクリアした感想です。
↑こちらタイトル画面を引用させていただきましたが、ディアラヴァやニルアド、オラソワ、獄ストなどでお馴染みのさとい先生がイラスト担当されています。
最初にゲームのサイトを見たときに、鼻の形や唇の描き方、塗り方がさとい先生に似ているなぁと思ったら御本人でびっくり&嬉しくなりました!
まさかさとい先生の神絵を無料で拝見できる世界線があったなんて…。

街で噂の伯爵様は、こちらから無料でプレイできます。
(PCのWindows対応)


ボイス付き有料版もあります。
(PCのWindows対応)


ボイス付き有料版はスマホでもプレイできます。
Android


プレイ時間は、約3時間20分~4時間10分。
エンド数は、16。



物語のあらすじは以下の通りです。
 あてもなく森を彷徨っていた少女・シエナ。
精根尽き果て行き倒れたシエナを拾ったのは、森の屋敷に住む伯爵・ヴァルトレートだった!
助けてもらったお礼に、シエナはメイドとして働くことになる。
屋敷にはヴァルトレートの側仕え・ダリム、謎だらけの医者兼研究者・ユーリィもいて、シエナのメイドライフは賑やかに紡がれていく。

◆ヴァルトレート編
-恋愛√
彼はいわゆるクーデレってやつだと思う。
自分の土地に落ちていたシエナは自分の物だと主張し、助けた代わりに屋敷で一生働くようにとか出だしは俺様キャラっぽかったけど、褒められたり優しくされると顔が赤くなって、笑顔は可愛い。
ヴァルトレートは置いていかれることがトラウマで、シエナが玄関外にいただけで取り乱してヤンデレみを少し出しててテンション上がりました。(私が←)
実はヴァルトレートは、ヴァンパイアとウェアウルフの息子。
昔、その秘密を知った使用人たちはダリム以外みんな出て行ったらしく、彼はそれがきっかけでトラウマを持っていた。
両親は健在だけど仕事でほとんど家に帰ってこないから、それもあってヴァルトレートは孤独だったのかな。
徐々にシエナも彼が人ではないことを察していくけどそんなの関係なしに、ヴァンパイアハンターに襲われた彼を身を挺して守った。
ヴァルトレートもハンターにガチギレして彼女を守った。
その後、真実を知ってもヴァルトレートを受け入れたことで、彼の心の壁はすっかりも取り払われて無事にお互いへの想いを伝えられました。よかったよかった。
最後のふたりが顔を寄せ合って笑い合うスチルが幸せそのもので、心があったかくなった。

-ギャグ√
一番賑やかで、シエナと攻略キャラたちの仲良し度が最も高い。
シエナが何故か関西弁を喋ったり九州弁でキレたり、コミュ力高めでヴァルトレートをからかって悪戯して、見てて楽しかった。笑
もうヴァルトレートは完全にシエナのペースに呑まれていました。
彼の可愛さが前面に出ていて、シエナから"自分は亡霊"と言われても素直に信じるなど、無垢なヒトなんだなぁと和んだ。

-ダーク√
恋愛√の清純さやギャグ√のユーモアとはガラリと打って変わり、ダークファンタジーが本領発揮。
私の好みど真ん中!心に刺さったお話でした。
ここではシエナは屋敷の全員を警戒している。
ヴァルトレートが夜な夜な生肉を喰らい血を啜る場面がホラーに描かれ、シエナに見られたらマズイ書類を処分、彼女を愛玩動物と言ったり、闇病み全開だった。
でも、生肉食べるのは彼にとって普通の食事、書類(使用人たちが昔大勢辞めていったときの物)は彼女に見られたら何事かと思われるから処分した、愛玩動物発言は…病んでるけどそもそも本編序盤で既に似たようなこと冗談っぽく言ってたような。
捉えようによって、又ヴァルトレートの闇度によって起こってる出来事はほぼ同じなのにここまで展開が変わるの面白い。
彼の機嫌を取るために"愛してる"、"ずっと一緒にいる"と言ったシエナの発言を縋り付いて森の中を逃げる彼女を全速力で追いかけるヴァルトレート最高すぎん?
支配欲強く貪欲に彼女の体を求めていくの、歪んだ愛を感じるし愛憎が最高だった。←

◆ダリム編
口をきかない包帯巻きの男性。
優しく穏やかで、クーデレなヴァルトレートの補佐や身の回りのお世話を担当。
今にして思うと、攻略キャラ中、唯一のツッコミ要員かも!?
屋敷にやって来たばかりのシエナにもとっても親切にしてくれた。
会話はできなくて、時々紙に書いてやり取りするコミュニケーションだけど、シエナに美味しい料理を何度も作ってくれるし、あまり大変なことはさせないようにしてくれるしで温厚な彼らしいシナリオになってました。
その彼も普通の人間ではなく、実はもう死んだ人間という衝撃事実が発覚!
ユーリィのおかげで肉体は死んでいてもなんとか魂を体に結びつけてる状態なんだって。
だから発話はできないのかな?
そんなダリムを受け入れ、歩み寄るシエナをかつて死んだ自分のように失いたくなかったのか、一度は避けたダリムでしたが、ヴァルトレートの仲直りしろという助言(かわいい)もあって、雨降って地固まるように前よりも距離が縮まりました。
最後はダリムの念話がシエナにも聴こえるようになってハッピーエンドだった。
最初の方で彼の念話を聴き取ろうと一生懸命がんばるシエナが可愛かったのが心に残ってる。

◆ユーリィ編
彼は不老半不死の研究者。
何かというと被検体を欲しがってシエナも被検体になって欲しいと度々オファーされててそれも面白かったけど(笑)、仲良くしていくうちに段々と被検体にしたくないと思いが変化していく様子が良かったです。
いつもほんわかしていてやや天然キャラとして登場したユーリィ。
その柔和な顔の裏では、苦しみを抱えていました。
不老半不死の特性から、これまで関わった人々から多種多様な思いをぶつけられることが多く、ユーリィは疲れきっていたんです。
私から見ると、多分、死ねるものなら死んでもいいとか思っているのでは…と思うような様子が見受けられてどこか儚い危うさがあった。
彼の体質上、いつの日かユーリィとシエナがおわかれになってしまう時が来ると思う。
それを考えると切なくなるけど、朗らかで度胸があり懐の深いシエナがユーリィのそばにいることは、ユーリィにとって救いになるし大切な記憶になっていくんじゃないかな。
そして何度でも言うけど、ラストのスチルが神絵!


そんなわけで「街で噂の伯爵様」は短時間でサクッとフルコンプできてキャラが魅力的。
ヴァルトレートのダーク√は続きが見たいレベル、なんならダリムとユーリィのダーク√も見たい、立ち絵はもちろん全スチルが画集にできるほど素晴らしいイラスト等々、無料でやっていいのか躊躇うくらいクオリティの高い作品でした!
やれて良かった!!