※※※本編の内容・ネタバレを含んでいます。ご注意ください。※

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希望、それは渇望する未来 終遠のヴィルシュ 初回限定版ドラマCD 感想 








みなさまこんばんは✯
満です♪


今回は、終遠のヴィルシュの予約特典ドラマCD、『せめて、今宵幸せな物語を』の感想です。

収録時間は、約37分くらい。


【出演者】
イヴ(CV/斉藤壮馬)
リュカ・プルースト(CV/平川大輔)
マティス・クロード(CV/天崎滉平)
シアン・ブロフィワーズ(CV/細谷佳正)
アドルフ(CV/八代拓)
アンクゥ(CV/興津和幸)


狭いアルペシェールで集められる絵本はすべて揃えてしまったリュカは、こどもたちに聞かせる絵本を求めてマティスに相談する。
これ以上は高価な絵本しかないということで、イヴ、アドルフ、シアン、アンクゥにもオリジナル絵本作りの協力を要請するお話。


今回、アンクゥの偽りの肩書きは小説家でした。
リコリスの花畑で花に触れている場面をイヴに目撃され、そこへやってきたシアンさんに興味を持たれてしまい、どうにか被検体になるのを回避しようとしていて、聞いてる視聴者側もちょっとハラハラした。

「秘め事は新月に隠して」のときも思いましたが、リュカは教師ということもあり、その場を切り回すのが上手ですね。
乗り気な人からそうでもない人まで、みんなまとめて絵本のストーリー作りに参加させちゃう手腕は流石
まずは咄嗟に小説家と名乗ったアンクゥに、参考になるような話を聞かせて欲しいとお願い。
アンクゥは桃太郎、赤ずきん、シンデレラと3つの童話を語って聞かせる。
鎖国しているアルペシェール以外の国ではメジャーな物語(そもそも終遠のヴィルシュの世界が西暦何年なのか謎だけど)で、馴染みのある物語に懐かしくなった。
でも、アルペシェールで生きてきた者たちは物珍しくて気になる部分がありました。
それは、3つの物語のどれも、老人が登場するという点。
そうだった。アルペシェールは23歳までしか生きられないから、一般的な老人はいないんだったね。
視聴者側やアドルフ、アンクゥには普通なことでも、アルペシェールの彼らには老人の存在こそがおとぎ話だなんて、なんだか不思議でちょっと切ない心地になる。

そしてそれらの物語に、現実的なツッコミを入れるシアンさん。笑
彼は科学者だから、論理的な根拠が欲しいんだろうなぁ。
でも魔法が根拠なら納得できるらしい。

リュカの提案で、アンクゥ以外は物語のあらすじを考えて各自の良いところを採用し、アンクゥには批評してもらうことに。
リュカ先生の考えた病気の女の子が小鳥からもらった食べ物でどんどん元気になる話は、これはナディアのことだよね。
妹の病気が治って欲しい、元気になって幸せになって欲しいというリュカ先生の思いが心にきた…。

シアンさんは、翼の生えた空を飛べる女の子が主人公の話を考えた。
根拠:魔法が気に入ってるシアンさんなんか良いな。笑
一見有りえないことでも実現させたい、もっと高みを目指したいというシアンさんらしい発想だった気がする。

イヴ発案の人間にも動物にも好かれている女の子の話は、イヴが言ったように主人公の子にはみんなから愛されていて欲しいという優しさが表れていますが、それと同時に彼自身の切実な願望も表れているようで…。

マティスの考えた、落ちてきた星に話しかけられたのをきっかけに星の仲間を探して孤独から脱しようとする女の子の話も、可愛らしさと共にマティスの願いも入っていると思った。
というかよく考えたら、シアン、リュカ、イヴ、マティスの案はどれもその人のひそかな願望が含まれたものだったのかも。

アドルフはこどもたちが楽しめそうな話を作りたいというリュカ先生の最初の言葉を考えて、あえて怖い話を考えた。
無意識でも自分自身の話は入れない超他者本位なところがまた彼らしいと思う。

最後にアンクゥがそれぞれ方向性の違う物語を見事にまとめあげて、大方のストーリーを練ってくれた。
このまま6人の作った絵本は出来上がっていきそうでよかった。
個人的にはこの6人が作者の絵本って豪華すぎてすごく読みたいです。
絵本作りを通して各キャラの深層心理を垣間見れた気がして興味深いお話でした…!