
昨晩、いつまでもいつまでも寝なかったおもち。
もち「母~」
と言って、横からとか背後からとかにょっきり顔を出してくるので、母も落ちつけません。
最近めっきりさぼっていた本の読み聞かせをすることにしました。
もち「何読むのー?」
オイゲン・ヘリゲルの『弓と禅』、日本に来て弓道の師範に習ったドイツの哲学者の体験談です。
『当てようと思わずに射る』
『的を見ないかのように見る』
『【私】ではなく、【それ】が射るのです』
との教えがどうしても理解できなかったヘリゲルは、思わず師範に「それでは先生は目隠しをしても当てられるに違いないでしょうね」と言ってしまいます。
師範は「今晩お出でなさい」と言い、真っ暗な道場で2本の矢を射ます。その2本ともが的の中心を射抜いているのを見たヘリゲルは矢を引き抜くに忍びず、的を持ち帰りました。
師範は『的に当てることが大切なのではない』と教え続けていましたが、暗闇の中で的を当てる事によって、一人の弟子の心をも射抜いて見せた、というお話。

かいつまんで読みながらも、途中で寝るかしらと思っていましたが、もちは最後まで寝ないでちょこちょこ感想を述べていました。
もち「すごーい」
もち「こんなすごいお師匠さん、ほんまにいたんや……」
もち「この人はこの後どうなったん?」
ヘリゲルのその後が気になるようだったので、あとがきにあったヘリゲルの訃報まで読むことに。なんだかんだ最後まで読み終えましたが、予定の就寝時間を大幅に過ぎてしまいました。
母がこれを読んだのは大学生くらいだったかなあ。
中学生のおもちも興味を持ってくれるんだな、と母自身驚いた出来事でした。
母の本の趣味ともちの本の趣味がなかなか合わないのもあってさぼっていましたが、もっと読み聞かせをしてもいいのかもしれません。