12時半に病院に入ると受付の人は何も言わずに私らの事を察してくれた
病院は相変わらず混んでいた
ものすごいデカイ高そうな犬がいたり、めっちゃ高そうなネコがいたり
でも、飼い主さんはみんなお気楽でナースと笑いながら会話をしていた
中には飼い主同士『お宅の子はどうしたの

』
と、軽い感じの会話が聞こえたりもした
私はみんなをうらやましく思った
みんなはこの子らと一緒におうちに帰れるんだろうなぁ

話を聞いていた通り、中では手術が行われているようで、しかも2頭一緒に
でも、でかい犬らは元気にオペ室から出てきていた
その後にはやはり他の待っている人たちが呼ばれ診察をされていた
そして、確か、最後が私たちだった
昨日と同じドクターに私たちは呼ばれた
ドクターはとても、悲しそうな顔をしていた
『今日は旦那さんが一緒に来てくれてよかったです。今回はこの子を助けることが出来なくて申し訳ないです。でも、僕は何もすることができない・・・・・・・』
そして、旦那に内容を説明し始めていた
すると、旦那が初めに号泣しだした


をかごから出し、自由にさせるが、動かないでじっとしていた
話を聞くと、一瞬で終わってしまうと
2本の注射だと
それらの注射器を引き出しから出した
1本目は筋肉に刺して、気分は酔っ払ってる感じで、ふらふらしてきて、お尻を下ろすでしょう
これをするのは、苦しめないため、動物をパニックにさせて暴れさせたり,痙攣をさせたりして苦しめたくないから、とのこと
準備が出来るまで5分ぐらい
そして、次に血管に流し込んで、オーバードースをさせて、器官を静止させるという
痛みを感じなく、苦しめないで眠らせる、というのが彼らのやり方だった
涙が止まらなかったが、やるしかない
私たちはハグをしてお願いした
すると、1本目の注射を刺した
これは、殺すためのものではない
ドクターは

を床におろしてくれて、自由にさせてくれた

はてくてく歩き出し、壁の近くをうろうろしていて、すぐに腰を下ろした
すると、ドクターは『今はハイな状態です。酔っ払っている感じです』
そして、旦那がうちの子の名前を呼んだら・・・・
彼の足元に頑張って歩いてきたのだ
ドクターも驚いていた
『この子はよっぽどかわいがられたんでしょうね。とてもいい子だ』
ドクターはうちの子をその場にいい感じに横にならせてくれた
それから、すぐにドクターは

を上手に丸いまんま抱きかかえてくれて、診察台に載せてくれた
そして、左前足の毛をバリカンで剃りはじめた
そして、2本目の注射の準備が出来た
ドクターは『ここからはあっという間です。液を入れ続け、途中で心臓が止まるでしょう。目は開いたままだと思いますが、心臓が止まります。もしかしたら一度ぴくっと動くかもしれませんが決して生きているわけではありません。』
とのこと、私はうちのこのおでこに私のおでこをくっつけ、最後の最後に私を見て欲しいと思った
私の目の前で注射が押されていった
するとすぐにドクターが『もう、眠りに着きました。あまり体力が残ってなかったのでしょう』と、うちの子は静かに眠りに着いた

診察台に戻ってから眠りについた後は何も変わりがなかった
死んでるのかさえも分からないくらい
ただ、注射を打った腕から綺麗な血が流れていてドクターはバンドエイドを貼ってくれた
あっという間だった
ドクターは

の体をまるで寝ているかのようにまるく整えてくれ、私はいつものようにハグをして顔を埋めた
いつものように、まだ温かかった
ドクターはこれからのことを説明してくれた
この子の体をどうするか

とりあえず、この日は土曜日だったので、月曜日の朝までこの病院内で放置されるらしかった
そして、月曜日にペットの火葬やさんが引取りに来てくれて、それから連絡をしてくれるそうだった
ドクターはこの業者さんはプロフェッショナルで、決して大事なペットの遺体をむやみに扱わないそうだった
動物の体にシールを貼ったり、番号をつけたり投げたり決してしないと約束をしてくれた
そして、ドクターは

の遺体にキスをして大事に抱え込んで隣の部屋に運んでくれて、私と旦那にプライベートのお別れの時間を設けてくれた
私たちは、何度もハグをして、キスをして、御礼を言って最後の家族の時間を過ごした
そして、私たちは部屋を後にした
受付に行ってお支払いをしようとしたが、ナースは『それは後日・・・・・・』と濁す感じで、お会計の話には一切触れなかった
その気遣いがありがたかった

私らは、空のかごを持って病院を後にした・・・・・・


