書店のブックカバーの元が生まれたのは江戸時代。
当時、一般大衆に流行していた色彩版画の小説本。本を購入した時に、お店の名前が入った紙で、くるくるっと丸めて売っていたのが原型。
それから50年以上経った大正時代に一般大衆の中にアイデアマンが登場。当時、大切な書物を守るため包み紙を本に折り込んでブックカバーの様になりました。
第二次世界大戦頃に、書店ブックカバーが登場します。昭和17年・18年のブックカバーが最古と言われ、かつて銀座にあった近藤書店が生み出しました。
近藤書店のブックカバーには、「ブックカバー又は紙袋トシテ・・・保存=整理=郵送」と書いてあり、色々な用途があり無駄にしないで大事に使いましょうと記されています。当時は紙が貴重な時代であり、リサイクルされていました。
書店ブックカバーが最も普及したのは高度経済成長期。出版も文庫本みたいに決まったサイズの本がいっぱい出るようになって、通勤の時にも電車の中で本を読むことが多くなった。文庫本を何冊も買うと包むのにも時間がかかる。それでカバーを掛けて読む時に汚れないようにして欲しいという要望も増えて、そういうデザインの物も増えてきた。本のサイズの規格化が書店ブックカバーの増加の要因。そして読んでいる本を知られたくない日本人の心理も普及の後押しになりました。
こういった紙のブックカバーは日本以外の国では殆ど使われていません。
更に様々な著名人がブックカバーのデザインを手掛ける様になり、華の時代を迎えます(伊丹十三、岡本太郎など)。
しかし、出版不況により本屋で本が売れない昨今、書店ブックカバーはどうなるのか?
紙の本がなくならないのと同じで書皮(広義でブックカバーという意)も無くならないと思われる。数は少なくなるが、こだわって頑張っている本屋さんもまだあるし、チェーンの大型の本屋さんよりも、個人でやっている本屋さん、お店のご主人が好きでやっている場合は、頑張って残すのではないかと思われる。