雨旅ーあまたびー②
伽藍堂
雛
エキストラ3人
伽藍堂【あれから2人の間に会話はない。俺は餓鬼の歩幅に合わせて歩く。すると餓鬼はピタリと止まった。】
伽藍堂「どうした?」
雛「なんで叔父さんは雛を助けてくれたの?」
伽藍堂「お前をお前の両親のように殺してはならないと思ったからだ。そして俺は叔父さんじゃぁない。伽藍堂だ。」
雛「じゃあ、私もお前じゃなくて雛だよ。」
伽藍堂「…ふふっ。」
伽藍堂【俺は雛の頭を力強く撫でた。なんとも可愛く、愛おしかった。】
伽藍堂「これから行く街はデカい街だ。人も多い。はぐれるんじゃないぞ。服の端でも持っていろ。」
雛「うん。」
伽藍堂【門をくぐるとたちまち人の波に呑まれた。俺は雛がはぐれないように腕を掴んだ。】
人A「アイツ、また来たのか。今度は子供を連れているぞ…。」(ヒソヒソ)
人B「あの子も可哀想になぁ。どっかで売られるんだぜ…きっと。」(ヒソヒソ)
雛「が、伽藍堂…さん。」
伽藍堂「気にするな。俺はお前を売るつもりは無い。」
伽藍堂【俺は民衆の目など気にせずに歩いた。人混みを…。堂々と。そして俺はある店の前で止まった。】
伽藍堂「この服をくれないか。こいつに着せたいんだ。」
店主「嫌だね!!!どうせその子も売るんだろう?うちには売り物に着せる服なんて売ってないからね!!!行った行った!!!」
雛「わ、私は売り物なんかじゃありませんっ!伽藍堂さんがなんでこんな言われ方をされなきゃいけないんですか!」
伽藍堂「いい、やめろ。他をあたろう。」
伽藍堂【雛は目に涙を浮かべていた。】