昨日、彼のお母さんに誘われ、2人でリージェントストリートで行われた"Regent Street Festival -An Indian Summer" というお祭りに行ってきました。
なんでもお母さんのインド系のお友達の間でかなりの話題で、特にお母さんの出身地、ゴア に関連する何かもあるらしいし、いろんな友達が個別に行くから、自分も是非、覗きに行きたいとのこと。
→まずは会場の入り口では、カラフルなインド観光局の宣伝の入ったキャブが2台お出迎え。こんな感じで、ロンドンのタクシーはいろんな国の観光局やミュージカルなどの宣伝がボディーに入っています。
この夏、トラファルガースクエアでは3晩連続で、多分、ロンドン市がインド舞踊やコンサートのイベントを大々的に打っていたし、先週ぐらいにも同じくトラファルガースクエアでインドのどっかの宗教の一派がやはり大きなイベントをしていました。他の場所でのインドイベントの宣伝も見たことあるし、正直、「またインド関係のお祭り?!」ぐらいに思っていました。
が、これは今年、インド関連で一番力の入ったもののようで、リージェントストリート全部が通行止めにされ、道のあちこちい舞台があって、そこで音楽や踊りが披露されていたり、インド料理やブロックプリンティングなんかの屋台があったり。食べ物の屋台はそれはすごい行列で、並ぶ気にもならないほど。
リージェントストリート中にインドの香辛料の匂いが立ちこめているのに、おあずけを食らうほど哀しいものはありませんでした。食べ物を一番期待していたお母さんはがっかり。
→こんなゲートが2つぐらい置かれてたかなあ?
来ている人は、インド、パキスタン、バングラデシュ系の人たちはもちろん、白人、黒人、黄色人種、とにかくロンドンに住むあらゆる人たちが覗きに来ていました。インドのお祭りはカラフルだし、歌に、踊りに、食べ物に、と目をそらさないもんね。相変わらず英国の人って、インド好きだよなー、と改めて思いました。
私たちはどこの屋台を見るという訳でもなく、とにかくリージェントストリートを端から端まで流して歩きました。途中、新聞には「ロンドンにゴア のあの砂浜とビーチがやってくる!」と書かれていたものは、ただの子供の砂遊び場程度のものに過ぎなくて、お母さんががくーっとしてましたが。
でも道の終わり頃、インドのお祭りというよりは中南米みたいな楽しい陽気な音楽が聞こえてきました。あ、もうインドのお祭りは終わりで、次の角はメキシコのお祭りなの、と思いきや、お母さんが「あの歌はコンカニーよ!」と笑顔を見せました。
コンカニー(日本語では、コンカニ語というらしい)は、ゴアの公用語で、お母さんの母語です。そう、私が中南米の音楽と思ったのは、1961年までポルトガル領だったゴアの音楽だったのです。
ギターとウクレレぐらいのサイズの楽器を弾く2人のおじさんは、ハワイアンみたいなシャツを着ていて、むっちゃイメージ中南米。でも顔はインドだもんね。
コンカニーでの陽気な歌と踊りの後は、ポルトガル語の曲をたくさんの人が歌って、踊っていて、聴いている周りのゴアの人らしきおばさんも手の振りだけ踊っていました。お母さんはタイトルとかは知らないけど、昔、ピクニックとかになると、皆が歌っていた歌だ、と言ってました。
お母さんはゴア出身と言っても、本人はボンベイ生まれのボンベイ育ちです。両親がゴアの人で、母語はコンカニー、宗教はカトリックで、とボンベイにいても、ゴアカルチャーで育っているので、やはり「自分の出身はゴア」なのだそうです。
インドのその他の地域とはメンタリティが違うのね。ゴアに行って、そうは思ってはいたけど、今回、歌と踊りを2曲聴いただけでも、違いが如実に表れているな、と思いました。
→ゴアのグループの後は、ボリウッド映画から抜け出してきたようなダンスを見ました。(これまでの3枚の写真は9月2日ロンドンのリージェントストリートにて撮影)
リージェントストリートを去る際、「ミスインディア」だというきれいなお姉さんを間近で見ました。SPみたいな人が後ろで控えている豪華なサリーを着た女の人が近くにいるな、と思ったら、見る見るうちにインド系英国人に取り囲まれました。
「ミスインディアの●●さんよ」「ほら、あの映画で~」とかインド系の若者が口々に叫びながら、ものすごい熱狂していき、写メールしまくっていました。私もやおらカメラで写そうかと思ったら、警察とSPの人が人だかりを制して、移動するところでした。ざーんねん。
11億の人口の半分が女性として、5億5千万のトップに立つ女性ってさぞかしきれいなんだろうな、と思って覗くと、整いすぎて、整形しているのかと思うぐらいのお顔立ちでした。それでもお母さんは「ミスインディア、大したことなかったね」って言ってたけど。
ちなみに、この"Regent Street Festival -An Indian Summer"
は毎年、インドがテーマな訳ではなく、第一回目の昨年は、英国人の最高に大好きなスペインがテーマだったそうです。
それにしてもこちらに来てから、よく思います。昔は大英帝国がインドを植民地としていたけど、今となっては英国が内側からインドに支配されているのではって。だって、BBCのメインのニュースキャスターって、ほぼインド、パキスタン系だよ?コーナーストアのオーナーはほぼインド系だしさ。
→これは8月24日にトラファルガースクエアで偶然見た、そのインドのどっかの宗派のイベント。これも魅惑的なインドの音楽と舞踊がいっぱいでした。
→この写真は上のイベントを見ているトラファルガースクエアに集まった人たちです。ナショナルギャラリーのところまで人で埋まっていました。(これら2枚は8月24日ロンドンのトラファルガースクエアにて撮影)