経済とは、経世済民

経済の語源は、中国の古書『文中子』礼楽篇の中で、「皆有経済之道、謂経世済民」と書かれており、この言葉が経済と言う言葉の語源だとされています。

出典:神戸大学経済経営研究所

 

読んで字のごとく、世を治め民救うという意味から出発したと言われていますが、明治期に入ってから、経済と言う意味を「貨殖興利」と言う意味合いに使うように変節していったと言われています。

参照:本物の経済とは

 

と言うことで、特に最近は経済と言うのは民を助けるものではなく、いかに利潤を確保することが重要かと言うことに偏重しており、結果的に富裕層と貧困層と言う二つのジャンルを作っているように見えます。

そして、最近のもっと深刻な問題は、株価は上がるが国民の生活は楽にならないという矛盾です。

今から30年以上前のバブル期と呼ばれた頃、日本は空前の好景気で、土地は転売すればいくらでも高値がつく、株式は右肩上がりで。就職は内定を三社も四社も取るのが当たり前で、学生を確保したいので、企業はこぞってプレゼント攻勢だったそうで、その時代に就職した層が丁度リタイアの時期を迎えている55歳くらいから60歳くらいまでの年代であろうか。

当時は、私は郵政局勤務の公務員であったので、民間ほども給料を貰っていたわけでは無く、証券会社などでは新入社員がボーナスで100万などと言う景気の良い話を聞かされたものであるし、郵便局でも保険課の人間は募集手当だけで給料袋が立つと言われたもので、実際に手取りで100万近く貰っているのが何人もいたものだ。

そして、現在はその当時よりも株価は高いという、四万にも迫る勢いだとか・・・しかし、日本ではその豊かさが実感できていない。

何故なのかと改めて考えたとき、株の多くが外国に買われているからでは無いかと言う結論に達するわけです。

すなわち、株式会社の場合、配当という形で利益が株主に還元されるわけですが。その株主が日本人であれば、日本でその利益が還元されて、さらなる購買力であったりに使われるわけであるが、外国人投資家が株をも言っていた路するとどうなるか。

 外国人投資家に牛耳られる日本

 

折角稼いだ利益は、外国人投資家の配当に消えてしまって、日本人には環流されない。

体の良い植民地化だと言える。

帝国主義時代の植民地化は、地元の人間を働かせるだけ働かして。最低限の生活だけを保障する、いわゆる生かさず、殺さずを実践していたわけですが、現在の経済自由化と言うなで株式を外国が持っているとなれば会社は、株主に還元するために内部留保は少なくしてでも、株主に還元しようとする。

結果的に会社としての体力は無くなり、力の無い会社は吸収されていく、これによりより大きくなった会社は、利潤追求のために更に、合理化を図るなどしていく。

 

 現在の状況は、一種の植民地政策

 

どこまで行っても、株主のためという名目で、その株主が外国人株主であれば、日本で生み出された富は、そのまま株の配当という形で国外に流出することとなり、著しく国益を損なうこととなる。

これは、その昔の帝国主義そのままと言えないだろうか。

そして、もっと質が悪いのは、こうした構造改革という名の改悪を進めてきたのは政権党である自由民主党にもその原因があるであろう。

保守はと呼ばれる人たちは、自民党が保守の砦と思っているようであるが、自民党が結果的行ってきたのは、国民を苦しめるだけの存在であること。これが明快な答えと言えないであろうか?