先日、飲食店の社長とインバウンドのことで話をしていたのですが、外国人のために食事を提供するのだという話の中で、食事は正直どんなものでもよい、USJとか大阪城とかを見学する観光客に食事だけ提供すればよいのだと・・・どうせ一度きりなのでと言った話をしているのを聞いて、この人は目先だけの商売をしているのかなぁと思ってしまったわけです。

もちろん、手っ取り早く稼ぐというのであればそれはありかと思いますが、私のポリシーに反するとして、個人的には賛同しかねますと言ったのでした。

 

私の考え方としては、もてなす(接待する)ということは、

  • 一期一会の精神であるべき
  • 常に最大限の礼を尽くす
 
と言うこの二つを常に意識しています。
一期一会・・・千利休が言った言葉かと思っていましたが、その弟子である、 山上宗二 の 茶湯者覚悟十体 から来ている事のようですが、いずれにしても一生に一度の出会いであるからこそ、最大限の敬意をもって礼を尽くしてもてなすことが大事だと思うわけです。
私自身は茶道の心得など持ち合わせない野卑な輩であり、教養もなく財もないようなものですので豪華な接待はできませんが、自らのできる範囲で精いっぱいのもてなしを行いたいという意識だけは常にあります。
それは、客人に礼を尽くしておくことは、二度と会えないかもしれないからこそ、印象に残る接待をしたいわけです。
もしかしたら、その客人が再び訪れてくれるかもしれない。
その人は再来はかなわなかったとしても、思い出の中に生き続け事あるごとに誰かに話してくれるかもしれない。
 
その反面、なんか料理は値段の割に割高だしあまり美味しくなかったとなれば、その人は周囲の人に勧めようともしないし、やがてそうした噂はその店の評判を蔑むこととなるのではないでしょうか。
 
私の考え方が間違っているのかもしれませんが、一期一会になるやもしれないと思えばこそ、出会った人に最大限の敬意を(礼)を尽くしていくことは決して間違いではないと思ってしまうのです。