警察学校時代の思い出は、今回で最後にしようと思いますが。

警察学校時代に第46期生が卒業して、4月に第48期生が入校してくると自動的にわれわれは先任と言うことになり、その後の役4ヶ月間は学校カースとなる言葉を使えば最上位に位置することになりますので。ある程度自由が効くこととなります。

私の部屋にも新人が2名やって来たのですが、2名はどちらも大学生、私より年上の二人で、1名は柔道を大学時代にしてきたという猛者でがっちりとした体格、もう1名は、車が好きだたったという大学生。

他の部屋では大学生と高校生がバランス良く配置されているのですが・・・よほど頼りないと思われたのか、否かは判りませんが。

4人部屋で3人と言うことで比較的余裕はある使い方が出来ました。

そう考えると悪くないのですが、当時は頼りないので、2人だけにしたのだとか思ったものでした。

 

特に柔道をしていたという猛者は、以外と繊細でいつもひげを毛抜きで抜いており、聞けばひげが生えるので抜いているのだと言って今で言う脱毛を実践していたわけで、正直がっちりとした体格に対してその性格がちょっと面白いと言うと語弊がありますが、思わず微笑ましかったという思い出があります。

もう一人は大学時代は車をいじって遊んでいたとか言うことで、セリカに乗っていたとかそんな話で常に盛り上がっており、私はフェアレディZガス紀南ですよという話しで盛り上がっており、警察学校特有の威圧感のようなものは、私の部屋だけはなかったです。まぁ、殆ど威厳も何もない私ですので、まぁ、コーヒーを入れて貰ったりはしましたけどね。笑

全ては万事塞翁が馬と言うことになるわけですが、若い時期に年上の部下を持つと言うことを経験したというのもある意味では悪くないのかなぁと・・・。

 

他にも、専任になって知ったことは、教官の位置が近くなったというか、其れまでは注意をひたすら受けるだけの存在であり、時には理不尽な叱責を受けたこともあったのですが、自分たちが先任になると教官から、今日の点呼は締めてこいと指示が出る。

最近弛んでいるからと言う理由なのですが・・・・こちらとしてもいきなりそんな風に言われても何を言って良いか判らないわけです。適当に何でも良いから思いつくままに、ある意味でっち上げで、弛んでいるといって。叱るわけです。

其れに、普通に言ってもこれはいけなくて、多少ドスをきかせたような低い声で、「貴様らなぁ・・・・弛んでいる。先任への挨拶が少し遅かったであろう・・とか、先任が下にいたのに、貴様は上から挨拶しただろうとか・・・其れはもう無茶苦茶な理屈を付けて言わば因縁を付けるようなものでした。

あまり、あの経験はしたくなかったですね。苦笑

40年以上経た今でもあの頃のことを思い出すとちょっとやり過ぎたかなぁと思うことがあります。

でも、其れもこれも。今となっては良い思い出ですし、私自身にしてみれば警察学校での一年間は、自身を学生気分から一気に社会人へと切り換えてくれる重要な機会であったと改めて感謝しているわけです。

 

最近は、個の尊重とばかりに、個性的な若者もいたりしますが、其れが決して好ましいことではないことくらいは誰でも判ることだと思います。

時には厳しく、鉄拳制裁等は現在の時流では到底認められませんが。

厳しく叱ることも必要かなぁと思うわけです、それにより目が覚める若者もいるはずだし、近頃の若者派という形で十把ひとかけらで評価しようとは思っていません。まして、若者が全てダメだとは決して思わない訳です。

むしろ、われわれの年代の方がいたずらに、旧習の考え方に固執して、顰蹙を買っている事の方が多いのではないかと感じるときがあります。

 

かくいう私も、その程度だったら適当で良いじゃないか・・・的に発想してしまうことが多々ありますから。その辺はあまり偉そうに言えないんですけどね。

 

 

 

それと、