このブログ、
最初は介護のブログだったんだよねー。
私が管理していたグループホームでの
表や裏の話を書いていたのがスタート。
その頃に何度か登場したことのあるさんが
先日亡くなった。
さんを一言で表すと
【男気のある爺さん】
忘れられないエピソードとしては
自分が転けずに歩くので精一杯みたいなのに
私が他の男性利用者から
杖で殴られそうになったとき
(おいおい、何があったんや)
「おいっ!おなごを殴るな」
と必死で走って来てくれた
(私は大丈夫だから走るなーって叫んだ)
自分がしんどくても
家族のことを心配したり
誰かが困っていたら
必ず助けようとしてくれたり
亡くなった日は
朝からしんどいと部屋で休んでいた。
その日は同じユニットの仲間の誕生日で
お茶の時間にささやかなお祝いを
することになっていた。
職員が「お祝いだけど、どうする?」
と部屋に声をかけに行くと
「お祝いか。それなら行かないとだな。」
と、フロアに起きてきた。
そして、お祝いをして、
お茶を飲んでいるときに
容態が急変して、そのまま亡くなった。
食がかなり細くなり
水分も摂りにくくなっていて
前日に病院受診し、
家族、医師、オツベル夫で
ターミナルについて話したところだった。
亡くなる直前まで
しんどくても、仲間を祝い、
言葉通りの死ぬほどのしんどさをおして
席についていたということが
さんらしくもあり
あっぱれだなと思う。
さんが亡くなったことは
とっても寂しいと思うけど
ネガティブな気持ちは残ってない。
グループホームの職員たちも
寂しいねぇ、、、と言いながら
さんとこんなことがあったよとか
こんなことを言っていたんだよとか
笑いながら思い出話をしている。
介護の仕事は
「死」が存外と近くにある。
私がこの仕事をしていて良かったなと
思うことの1つは
「死ぬこと」は特別ではないと
実感を伴った理解をできたことだ。
「生きること」の最期が「死ぬこと」
きちんと「生きること」を積み上げた人たちの
「死ぬこと」を目の当たりにする経験を重ねると
「死ぬこと」は
怖いことでもないし
辛いことでもないなと思う。
さんのご冥福をお祈りします。