夫が夜勤あけの朝は
私がニワトリの小屋を開け、
小屋掃除をする。
あの忌々しい事件は
モリゾー(雄鶏)がヒエラルキーの
頂点に君臨する2nd畑で起きた。
(1st畑の頂点はもちろんタケオ)
ニワトリの世話の手順はこうである。
① ニワトリの餌を畑にセットする。
② ニワトリ用の出入り口を開けてニワトリを出す。
③ 人間用出入り口から小屋に入り小屋掃除をする。
④ 小屋の中のニヨコ部屋(子ども部屋)の餌と
水を補充する。
手順①と②を逆にしてしまうと
餌を取りにいくときに雄鶏に背後をとられて
蹴り上げられるので絶対に間違えてはいけない
その日も、手順どおりにお世話をこなしていたんだ。
小屋からニワトリたちが出て、
餌場に向かうのを確認して
掃除をするために小屋に入った。
鶏小屋の中には卵を生もうと思っているのか
1羽の雌鶏が残ってニヨコ部屋の上にとまっていた。
気にせず、小屋の掃除を済ませ、
ニヨコの様子を確認しようと
ニヨコ部屋に近づいた、その時!!
小屋に残っていた雌鶏が突然
コケーッコッコッコッコッ!
コケーッコッコッコッコッ!
と、危険を報せるときの
鳴き方をし始めた
オイオイオイ
私、ナンニモシナイヨー
アヤシイ者デハアリマセン
ニヨコちゃんたちの様子を確認したいだけやん
そんなことを言っても
雌鶏には通じる訳もなく
ニヨコの様子は気になるが、
警戒の鳴き方にも気を取られてオタオタしていると
とんでもないことが起きた
なんと、
警戒音を聞きつけた
モリゾーが戦闘モードで
小屋に帰ってきた
狭い小屋の中で戦闘モードのモリゾーが
羽を膨らませて飛び蹴りしてくる
その飛び蹴りを
掃除で使っていたほうきでかわしながら
必死で出口に向かうオツベル
雌鶏はその間もずっと
警戒アラームで鳴き続ける
小屋の中は粉塵と鶏の羽でモワモワ
モリゾーは容赦しない
これを地獄と言わずして、何を地獄というのか、、、
必死の思いで出口にたどり着き、外へ脱出
もぅ、嫌だーーー
と畑から逃げ去ったオツベル。
畑からは
コッケコッコー🐔
と勝ち誇ったような
モリゾーの鳴き声が響いていた。
忌々しい雄鶏め、、、