ドクター・ジョン 旅立つ! | Music and others

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今朝起きてチェックしていた音楽サイトの記事(↑↓)で知りました。 
 
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ニューオリンズ・ファンクの伝道師、自称ナイト・トリッパー(Nite Tripper)こと、ドクター・ジョンDr. John)こと、マック・レベナックMalcolm John Rebennack)が77歳で逝去したのです。 熱狂的なファンと言う訳ではありませんが、ドクター・ジョンを入口にして、多くのニューオリンズならではのアーティストに辿りつきました。
 
古くは、プロフェッサー・ロングヘアー Professor Longhair)から、特に魅了され続けたアラン・トゥーサンAllen Toussaint)、ミーターズThe Meters)、そして、最愛のネヴィル・ブラザーズThe Neville Brithers)への足がかりとなったのはドクター・ジョンの唯一無二のサウンドでした。
 
当時の音楽雑誌でも激賞されていた72年リリースの『Dr. John's Gumbo』、翌73年の『In the Right Place』は訳の分からないまま購入して、したり顔で聴いていたと思います。 その後も、折に付けいくつかのアルバムを買い求めて来ました。 手元には8枚のCDが残っています。
 
 
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彼の功績は、このニュースを取り扱っている音楽関連サイトを観たほうが手っ取り早いと思います。 今のブログでは、2回ほど彼のことを取り上げました。
 
 
  決して枯れていないところを見せつけてくれた新録の『Locked Down』
      2016年8月 「ドクター・ジョン 『ロックド・ダウン』 ↓↑
 
 
  サラ・モロウ(Srah Morrow)との邂逅により産まれた、少し風変わりなアルバム・・・・・
        2014年10月ドクター・ジョン 『スピリット・オブ・サッチモ』 ↓↑
 
 
 
もう数年前より、健康面では衰えが隠せず、かなり優れないような印象を受けておりましたので、とうとうその日が来たのだなとは思いましたが・・・・・。
 
 
記憶を遡れば、初めて強烈な印象を植え付けられたのは、ザ・バンド(The Band)の解散記念??コンサートを捉えた『ラスト・ワルツ』(The Last Waltz)の中の1シーンでしょうね。 ”Such A Night”を演奏しているシーンを観て驚きました。 外見、そして、歌、強烈なその個性、たった1曲でしたが強い印象が残りました。 
 
おそらく、『コンサート・フォー・バングラデッシュ』(The Concert for Bangla Desh)でいきなりアクの強さでインパクトを植え付けられた、リオン・ラッセル(Leon Russel)と同じでしょうか?!
 
 
 
□ ”Such A Nightby Dr. John with The Band.

 

 

 
 
 
 
素晴らしい才能に裏打ちされた独創性、ここに辿りつくまでに紆余曲折があったことはインターヴューで話されています。 また、30数年間に亘り薬物への依存で苦しんでいたことも事実でした。
 
2016年10月には、ドクター・ジョンの60年に及ぶキャリアを祝して、2014年にニューオーリンズで行われたトリビュート・ライヴの音源/映像を収録した作品、『The Musical Mojo Of Dr. John: Celebrating Mac And His Music』がリリースされました。 2017年のツアーを最後に以降は殆どその動静が途絶えており、表立った活動がなかったと思います。
 
□ ”Right Place Wrong Time (Live) by Dr. John & Bruce Springsteen 

 

 

 
 
 
 
できる事なら、一度でいいから憧れの”New Orleans Jazz & Heritage Festival”でのライヴを観たかったですね!!
 
 
 
 
きっと、先に旅立っていったアラン・トゥーサン(Allen Toussaint)と彼の地でセッションを繰り広げているんじゃないでしょうかネ。
    関連するブログはこちら(↓↑
        『アラン・トゥーサン これが遺作に! その壱』

 

 

 
 
私が最も印象に残っているのは、ジャズのスタンダード曲に真正面から取り組んだ1989年リリースのトニー・リピューマ(Tommy LiPuma)プロデュースの『In A Sentimental Mood』ですね。 
 
久しくメジャー・レーベルでの契約を失い、苦しい時代にあって心機一転メローな変身を遂げたアルバムでした。 このアルバムの成功、15年ぶりにビルボード200にチャート・インを果たしました。 また、リッキー・リー・ジョーンズ(Rickie Lee Jones)が客演した”Makin' Whoopee!”では、グラミー賞(Best Jazz Vocal Performance, Duo Or Group)を勝ち取りました。
 
このアルバムの中で唯一のインスト曲が、1935年にデューク・エリントン(Duke Ellington)が作曲したこの美しい曲なのです。
 
□ ”In A Sentimental Moodby Dr. John

 

 

 
 
 
 
さようなら、ドクター・ジョン (合掌)。