先週末の土曜日(4/11)は休日出勤の後、久しぶりに青山通り(246)から表参道を経由して、神宮前、そして、キャットストリートをぶらりと散歩してきました。 週末ではあっても、日が暮れて19時前であったからか、昼間の人ごみが嘘のように静けさを取り戻していました。
本来の目的は、よく利用している老舗のセレクト・ショップにて、色々と今シーズンの一押しアイテムを見ることでした。 とは言っても、すでに4月ですから、かなりの確率で人気のあるアイテムはもう完売となっています。 雑誌やウェブ上のブログ等ではチェックしているものの、実際に手にとって見ないと、その良し悪しは判断出来ませんから。
さて、最近はいわゆる"チャイナ・パワー"が渋谷・表参道エリアにも押し寄せており、土日、祭日ともなると、表参道のラルフローレン直営店や表参道ヒルズのあるサイドでは、トローリー・ケースを手にしたグループを多く見かけます。流行のポップコーンにパンケーキの店に並ぶ行列の多いこと(大半は女性か、カップルの日本人ばかり)、もうのんびりウィンドー・ショッピングをするようなエリアではなく、本当に観光地のような有様です。私がかつて勤務していたラグジュアリー・ブランドの直営店でも、完全に土産物の様な"表参道店限定"と名打った2万円アンダーの小物が売れ筋でしたね。 今だと、スマホの限定ケースでしょうか・・・・・?!
今回の目的のもう一つは、3月にリニューアルした「ルイ・ヴィトン 表参道店」の空間デザインを実際に観てくることにありました。 もう3月13日のリニューアル・オープンから1ヶ月が過ぎて、通常の感じに戻っていてゆっくりと鑑賞できました。(満足) 但し、写真撮影は一切ご法度です。
ヴィトン・マニアではありませんので、特別ラゲッジに興味はありませんが、1階の新しくなった什器のレイアウトはさすがでした。 重厚なカウンターが消えて明るくて開放的な空間に変わりました。これだけ、贅を尽くした空間デザインが出来るのは、やはり日本国内だけで3000億円を超える売上げを稼ぐ巨大なブランド帝国ならではですね。
私も、かつてこのルイ・ヴィトンが属するLVMHグループの一ブランドに在籍していたこと、はるか昔のような気がしました。そのブランドの直営店は、この界隈(表参道とキャット・ストリート)に2店舗ありましたが、現在では跡形もなく消え去りました。
「ルイ・ヴィトン 表参道店」のオープンは確か13年程前になる2002年でした。トランクを重ねたようなイメージで、けやき並木と調和する建築デザインは、反対側にあるLVMHグループの本社ビルと調和しています。建築家の青木淳氏が手がけた直営店、あの隈研吾氏が手がけた本社ビル、瀟洒な内装でしたね。さて、この「ルイ・ヴィトン 表参道店」はスキップ・フロアとなっており、地下1階から6階まででフルラインを展開しています。7階はアートスペースになっています。
その後、表参道から裏道にに入り神宮前の老舗セレクトショップに向かいました。交差点から400m程東に離れた、神宮前1丁目のエリアはメジャーなセレクトショップが軒を連ねております。ドレスアイテムが揃うお気に入りの"F"が付くショップを訪れました。店内には5組の客がおり、2組はスーツの試着、或いは、コーディネート中でセールス・クラークが接客中でした。カジュアルアイテムが置いてあるエリアで、PT-01のチノパンを手にした客、明らかに中国系の方だと直ぐに分かりました。セールス・クラークに英語!で、試着のリクエストとお直しの最短での仕上がり日時を訊ねていました。銀座周辺や新宿で見かける中国系の方とは明らかに違うので、「何処から来たのか?」と「何故?このセレクトショップの存在を知っているのか?」を訊ねてみました。
彼は台湾でエンジニアをしているそうで、1週間の休暇を取り友人と来日したこと、明日の日曜日は箱根に日帰りで行くこと、このショップのことは日本のファッション誌で調べて知ったことを話してくれました。当然ながら、手に取ったパンツのブランド名、"PT-01"のブランドを知っているのか訊いてみると、知らないと即座に返って来ました。どうも、日本製品と思っていたみたいです。でも、大丈夫!、”ピーティー・ウノ”はイタリー製ではありますがモノはいいですから!
さて、自分の気に入ったウール、シルク、リネン混のオリジナルのジャケットはサイズがなく試着出来ませんでした。他の地域のショップからの取り寄せをお願いしました。それで店を後にして、神宮前交差点に引き返しましたが、明治通りを普通に歩いて行かないで、キャットストリートの方に入りました。さすがに、人通りは少なく20時近いため、閉店モードになっているショップが殆どでした。
かつては、古着やインテリア、雑貨系の店が数多くありましたが、現在はスポーツ・ブランド(特に機能性ウェア)の店舗が多く目立つようになりました。
自身でサングラスを利用している、オークリー・ストア原宿店(OAKLEY STORE HARAJUKU)のあるビルには、スノーボード産業の始祖であるジェイク・バートン(Jake Burton)氏のTOKYO BURTON FLAGSHIP STOREが居を構えています。ボードをやらないものでも知っている、バートン(BURTON)ブランドです。ボードをやらない人でも、ショーン・ホワイト(Shaun Roger White)の名前はご存知だと思いますから・・・・。
最近では、藤原 ヒロシ(日本の音楽プロデューサー、アーティスト、ファッション・デザイナー)と早くから手を組み、日本人デザイナーの相澤陽介を登用しているところを見ると、ただのスノボ好きのオジサンではありませんね。 投資会社に勤務していたことが嘘ではないと思います。
話はどんどん横道に逸れてしまいますが、日本スノーボード界初となるオリンピック・メダルをソチ五輪で獲得した二人、平野 歩夢、平岡 卓、この二人もバートンの契約選手ですね(拍手!!)。最近だと、女子の鬼塚 雅、スノーボード世界選手権女子スロープスタイルで優勝した彼女もまた契約選手です。自分があの年齢で何をしていたのかと考えると、彼らには頭が下がるばかりです。
トレビアではないですが、私の田舎である四国の愛媛県には何故か、通年型屋内ゲレンデ、西日本で唯一の施設、た「アクロス重信」が2012年1月まで運営されていました。スキー兼スノーボード・ゲレンデでしたが、何故四国にあるのか不思議に思っていました。現在も取り壊されることなく、建物は遺されたままです。一度くらい行っておけば良かったと後悔する事しきりです。
若い人はご存知ないでしょうが、87年公開のホイチョイ・プロダクションズ制作の『私をスキーに連れてって』で火がついたスキー・ブーム、そして、バブルの時代が重なりすごい勢いのある時代でした。 その流れで、93年には千葉県船橋市に、人工スキー場、ららぽーとスキードームSSAWS (ららぽーと スキードーム・ザウス)が作られました。2002年に営業を終了して、現在は跡地にはイケア・ららぽーと店や大規模マンションが出来ています。
さて、今日気ままな散歩で聴いていたのは、懐かしい76年のオーリアンズの4thアルバム、『Waking and Dreaming』です。ジョン・ホール(John Hall)のストラトによるオブリガート、巧いです。
◇ "If I Don't Have You" by Orleans ;