Music and others

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偏愛する音楽、Fashion、Macintoshと日々の雑感

One of these nights 00

 

 一度もこの目でライヴ演奏を観ることが出来なかったバンドの一つである、ザ・イーグルスthe Eagles)のマイ・フェイヴァリット・アルバム、1975年リリースの4枚目、『One of These Nights』(邦題;『呪われた夜』)の発売50周年を記念したデラックス・エディションがこの5月1日に発売されました。 3CD+1Blu-ray版と、180グラム重量盤アナログレコード3枚組版がありますが、もうメディアは買うことはありませんので、デジタル・リリース版で我慢しております(涙)。

 

One of these nights 10

 

 このアルバムは、ご存じのように全米ナンバー1ヒットを獲得し、3枚の全米トップ10シングル(”One of These Nights”、”Lyin’ Eyes”、”Take It To The Limiit”)も産み出し、初めてグラミー賞( Best Pop Performance by a Duo or Group with Vocals )を獲得した記念すべきアルバムです。

個人的にも最も長く聴きこんで、ベースやギターをコピーしてワンマン・レコーディングの真似事をしたりしていました。 シーケンサーやパフォーマーなどもなくMTRもない時代でしたので、出来は酷いものでしたけど??


 オリジナル・アルバムは2025年版の最新リマスターが採用されており、良い音質で聴くことができます。ただ、今回のデラックス・エディションの目玉となっているのは、Disc2&3に収録されている、75年9月28日にカリフォルニア州のアナハイム・スタジアム(at Anaheim Stadium)で開催された【サンシャイン・フェスティヴァル】での未発表ライヴ音源にあります。 
イーグルスの単独ツアーでのライヴ音源ではなくて、リンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt)、ジャクソン・ブラウン(Jackson Browne)、トゥーツ&ザ・メイタルズ(Toots & The Maytals)と共に出演しているフェスティヴァルですが、バーニー・レドンBernie Leadon)を含むオリジナル・メンバーによるラインアップでの最後のライヴ・パフォーマンスになる貴重な記録となっています。

 

The Eagles 1975 01

 

 現在も ”The Long Goodbye” Act III ”と題された全米各地を回るフェアウェル・ツアーが行われています。 思い起こせば、4人のオリジナル・メンバーの内存命なのは、ドン・ヘンリー(Don Henley)とバーニー・レドンの二人だけになりました。
 グレン・フライ(Glenn Frey)     (November 6, 1948 – January 18, 2016)   67歳

 ランディ・マイズナ―(Randy Meisner)     (March 8, 1946 – July 26, 2023)   77歳

 ドン・ヘンリー(Don Henley)     (July 22, 1947– Present)   78歳
 バーニー・レドン(Bernie Leadon)     (July 19, 1947 – Present)   78歳
 

3枚目のアルバム、『On the Border』制作時に加入したドン・フェルダー(Don Felder)を含めたラインナップによる最強の布陣であった5人編成での非常にバランスの取れた、バンドメンバー間の確執等が表立って出て来なかった時期でのライヴだと思います。

 ドン・フェルダー(Don Felder)     (September 21, 1947 – Present)   78歳

 

このライヴ・ステージには、バーニー・レドン脱退後にメンバーとなった”面白おかしい”ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)がアンコールで登場して、”Rocky Mountain Way”を一緒に演奏しています。

 

民主的な平等な関係で成り立っていたバンドでしたが、このアルバムの成功により主導権をドン・ヘンリーとグレン・フライが握ることとなり、薬物の過剰摂取なども含めてバンドとしての多様性が薄められて行ったように思います。確かに76年リリースの5枚目のアルバム、『Hotel California』は西海岸サウンドを代表するメガヒット作で、米国レコード協会(RIAA)により28×プラチナ認定を受け、全世界で4200万枚以上を売り上げています。 建国200周年に当たる76年に、培われてきたアマリカン・ドリームの終焉、60年代に言われた、”平和、愛、理解”(peace, love and understanding)と言う夢の衰退への問題提起という大きなテーマを掲げた作品だったとは思います。

    

□Tracking List *****;

  1. "One of These Nights"   (Don Henley/Glenn Frey)     4:51
  2. "Too Many Hands"           (Randy Meisner/Don Felder)    4:43
  3. "Hollywood Waltz"   (Henley/Frey/Bernie Leadon/Tom Leadon)    4:04
  4. "Journey of the Sorcerer"   (B. Leadon)    6:40
  5. "Lyin' Eyes"           (Henley/Frey)    6:22
  6. "Take It to the Limit"   (Meisner/Henley/Frey)    4:48
  7. "Visions"   (Henley/Felder)    3:58
  8. "After the Thrill Is Gone"   (Henley/Frey)    3:56
  9. "I Wish You Peace"           (B. Leadon/Patti Davis)    3:45

□ 40th Anniversary Edition Bonus Disc(Live at Anaheim Stadium Sep. 28 1975)

Disc Two: Live at Anaheim Stadium (9/28/75)

Intro *

  1. “Take It Easy”   (Jackson Browne/Glenn Frey)
  2. “Outlaw Man”   (David Blue)
  3. “Doolin - Dalton/Desperado”   (Henley/Frey/JD Souther/Jackson BrowneHenley/Frey)
  4. “One Of These Nights”    (Don Henley/Glenn Frey)
  5. “Ol’ 55”   (Tom Waits)
  6. “Lyin’ Eyes”            (Henley/Frey)
  7. “Take It To The Limit”

Disc Three: Live at Anaheim Stadium (9/28/75)

  1. “Blackberry Blossom”   (Traditional)
  2. “Midnight Flyer”   (Paul Craft)
  3. “Already Gone”   (Jack Tempchin/Robb Strandlund)
  4. “Too Many Hands”   (Randy Meisner/Don Felder)
  5. “James Dean”   (Henley/Frey/John D. Souther/Jackson Browne)
  6. “Witchy Woman”   (Henley/Bernie Leadon)

Encore:)

  1. “Rocky Mountain Way” – with Joe Walsh   (Joe Walsh/Joe Vitale/Kenny Passarelli/Rocke Grace)
  2. “Carol”   (Chuck Berry)
  3. “The Best Of My Love”   (Henley/Frey/Souther)

□ Personnel;

 Glenn Frey – vocals, acoustic and electric guitars, keyboards

 Don Henley – vocals, drums, acoustic guitar

 Bernie Leadon – vocals, electric and acoustic guitars, banjo, pedal steel guitar

 Randy Meisner – vocals, bass guitar

 Don Felder – electric guitars, slide guitar

Guest;
 Joe Walsh – vocals, electric guitar

 

この音楽的にもバランスの取れた最強のクィンテットによるメンバーで、1stアルバムから4作目までの楽曲をヴァラエティ豊かに聴かせてくれます。 カントリー・ロックからブルーグラス、そして当時の流行であったディスコ・ミュージックにアメリカン・ハードロック、そして、お馴染みのロックンロールのカヴァーとたっぷりと楽しませてくれます。

 

冒頭の定番ヒット曲、”Take It Easy”では間奏部分で聴くことが出来る”ストリング・ベンダー(B-Bender)”奏法がいい味を出していますね、正にバーズ(Byrds)直系のカントリー・フレイヴァ-ですね。 この曲のイメージだと、後期のライヴ・ステージのアンコールで演奏される楽曲と思いますが、75年から76年に掛けての【One of These Nights 】ツアーではいきなりこの曲でスタートして盛り上げる感じでした。 76年2月の初来日公演でも同様でした。

 

◆ “Take It Easy” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

”One Of These Nights”を「呪われた夜」の意訳した日本のレコード会社の機転は評価しますけれど、歌詞の内容とはかけ離れてしまっていると思います。 「いずれその内、こんな夜に・・・・きっとやるんだ。」と言う究極の夢とかに言及しているもので、”呪い”とは無縁ですよね。

◆ “One Of These Nights” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

演奏される楽曲もヒット曲に偏重することなく、カヴァー曲であるトム・ウェイツ(Tom Waits)の“Ol’ 55”が聴けたり、バーニー・レドンの演奏技量にスポット・ライトを当てたナンバー、“Blackberry Blossom”を挟んでみたりとバンドとしての一体感が感じられます。

 

◆ “Ol’ 55” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

一番嬉しかったのは、亡きランディ・マイズナ―がリード・ヴァーカルを取る楽曲が3曲、"Too Many Hands"、“Take It To The Limit” 、“Midnight Flyer”、あることですね。4人による多重コーラスの完璧さと美しさも相俟って、目の前で聴いているようなライヴ感覚が拡がります!!

 

◆ “Take It To The Limit” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

3枚目のアルバム、『On the Border』のこの辺りの曲が契機となり、バンドサウンドの方向性が大きく方向転換して行ったんだとあらためて思います。

 

◆ “James Dean” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

当時のライヴの定番曲であった、チャック・ベリー(Chuck Berry)の“Carol”のカヴァーも今回が初出(オフィシャルには!)で、彼らのルーツに触れることが出来ます。(涙、涙😭)

 

◆ “Carol” by The Eagles live at Anaheim Stadium in Sep. 28, '75 ;

 

 

これ以降、爆発的なヒットにより押しも押されぬトップ・バンドとなったことで、大規模なツアーによる疲弊、ドラッグ過多、主導権争いによりバンド内の緊張がどんどん高まり、バーニー・レドンが脱退します。 代わりに、ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)が加入して、バンド・サウンドが大きく変わって行き、カントリー・フレ-ヴァーの比重はより小さくなり、ギター中心のスタジアム・ロックの方向に振れて行きました。 ヴォーカルの比重もドン・ヘンリー中心になり、バンドとしての一体感が消えて行き、1980年に解散してしまいます。 その後、各メンバーのソロ活動を経て1994年に再結成します。

 

それ以降にも、2枚のアルバム、『The Long Run 』(1979)、『Long Road Out of Eden』 (2007)をリリースしていますが、熱心に聴くことはなくなりました。 1998年には”ロックの殿堂”(the Rock and Roll Hall of Fame )を果たしています。

 

個人的には、”懐メロバンド”ツアーの様な事を延々と続けて欲しくなかったと言うのが、正直な気持ちですね。 観客動員は確実に取れて、巨額の売り上げが見込まれる訳ですから止める理由はないでしょうが・・・・・イーグルスであって・・・・イーグルスではないバンドを観るのは悲しい限りです。

 

そういう意味では、イーグルスとしてバンドのピークであった時期に他ならない貴重なライヴ・パフォーマンスをとらえた瞬間だと言えます。

 

 

今までにイーグルス関連について触れたブログをまとめてみましたので、参考にして頂ければと思います。

 

2012年8月   ジョー・ウォルシュ、真相を語る? ー 『Life's Been Good』 (ここ↓↑

2016年11月    ハードじゃなくて「ソフト」なキャンディ?? (ここ↓↑

 

2016年1月  ウェストコースト・サウンドのキングが・・・ (ここ↓↑

2018年2月  『Hotel California』 発売40周年記念エディション (ここ↓↑

 

2019年2月  最初!で最後??のライヴ・アルバム-リンダ・ロンシュタット (ここ↓↑)   

2019年3月  リンダ・ロンシュタットの自伝を読み終えて その壱 (ここ↓↑

2019年3月  リンダ・ロンシュタットの自伝を読み終えて その弐 (ここ↓↑

2024年9月  RIP J.D. サウザー (ここ↓↑