形成外科での術前マーキング | 強いことは優しいこと。

強いことは優しいこと。

2017年34歳で乳がんになった私の思うこと。
徒然なるままに。
日々変わるであろう私の気持ちと、変わらないで欲しい普通の毎日を。

センチネルの注射が済んでしばらくしたら形成の診察室に呼ばれた。

 

胸にマーキングをするためだ。

 

座った状態で腰に手を当てた姿勢の私に先生が油性マジックでマーキングを施していく。

 

涙がこぼれないようひたすら目を閉じた。

目を閉じてもギュッて強く瞑っても、

涙どころか嗚咽すら抑えることができなくて。

看護師の方がティッシュを探してくれたけど見つからない。

大きなバスタオルを貸してくれそこに顔をうずめ、嗚咽を漏らしながら泣いた。

 

声を堪えられない。

涙を止められない。

 

形成の先生も看護師の方も私を待ってくれている。

 

呼吸を整え前を向き、深呼吸をして姿勢を正した。

 

ここまで涙を流さず凛とした姿勢で来たのだけれど、

やっぱり刻一刻と近づくその時からは逃げられないと泣いて喚いてもきっと誰も責めたりしないと思った。

 

そしてちゃんとバイバイしようと。

 

私が最後に見た右の乳房はマーキングされていつものおっぱいじゃなかったけれど、

今までで一番綺麗だったな。