9月7日の告知の日。
その日は曇りだった。
予約は午後からのため午前中は仕事へ。
帰り際に社長の奥さんが私の手を握り
『みほさん、大丈夫です!会社のみんなもついてます!』
と涙目で声を掛けてくれ、その優しい言葉に涙がドッと溢れた。
マンモトーム生検の翌日に傷の様子を見てくれた研修医のPC画面に、
“DCISを強く疑う画像所見あり”と映し出されていたことから私の覚悟は決まっていたが、
診察室に入り主治医の
『検査の傷は大丈夫ですか?』
の言葉を
『検査結果は大丈夫』に聞き間違えるほど良性の結果を期待していたんだと思う。
マンモトームの検査結果はDCIS。
非浸潤性乳管がん。
先生の口からは
『今回の検査で悪いものが見つかってしまいました』
と伝えられた。
私は落ち着いていた。
やっと分からないという恐怖から解放されたからという事。
初めて病院に罹ってから4か月という期間が私に受け入れる準備をくれたこと。
主人がいつもそばにいること。
先生を信頼していること。
今のところ非浸潤であろうということ。
多くのことが私に平常心を与え落ち着かせくれていた。