もっと詳しい検査ってのはマンモトーム生検だ。
乳がんの確定診断ともなる検査だ。
乳がんを検索しまくった私からすれば見慣れた文字。
同時に乳頭腫の診断を受けてからは遠ざかっていた文字でもある。
マンモトームの日も義母についてきてもらった。
マンモグラフィーの機械がある検査室の待合室には私と義母だけ。
だから看護師が来たときに異様に優しく感じた。
怖がってる私のためだとは思うが、
ここでマンモトームを受ける人の多くが私のような表情を浮かべ、
泣きそうな顔をしているのに慣れているような優しさだった。
母よりも若いその看護師は、
検査の準備中から最中まで手を握ってくれ、
足をさすってくれ、
寒くないかと声を掛けてくれた。
初めて会ったその人の手を私は強く握り、何も考えないように努めた。
唯一一生懸命になったのは、
痛くて取り乱したり、泣いたりしないこと。
毅然としていたかった。
どうせ怖がってるとバレてはいるけれど、私は私の現状を受け止めていたかったから。
気を抜いたらその優しい看護師の手を握ったまま泣いてしまいそうだったから。
検査自体はやっぱり痛くなかった。
立って行うマンモグラフィーを横になって行い、
そこに大きな針を刺し石灰化している部分を摘出する。
マンモグラフィーの時と同様の抓られるような痛みはあるものの、
麻酔が効いてきたら麻痺が勝った。
ネットで書かれているような激しい音もしなくて、
女性ばかりのその空間は私のためだけに多くに人が動いてくれている粛々とした音ばかりだった。
胸からお腹にかけて生暖かいモノが流れた時、
血が流れていると感じたくらいだ。
主治医とは違う女医さんが石灰化が多いけどしっかり採取できてると教えてくれた。
石灰化が多い・・・
聞きたくないワードだった。
私はこのマンモトーム生検を機に、
前から少しずつ感じてたことが確信に変わった。
”私痛みに強いのかも”
”ほかの人が痛がりではなくて、痛点が人よりずれてる”
でも痛くないなら良かった!!!
足の指2本骨折した時も歩けて病院で驚かれたし!
なんか分からないけど良かった。
恐るべきマンモトーム生検は、検査自体はちっとも怖くなくて。
おかしな自身がついた出来事だった。
主人にそのことを言ったら、
みほが痛くないならそれがいいと笑ってくれた。
ちなみにそれから3日くらいしてから車の振動ですら痛かった(笑)
ロコちゃんに飛びつかれた時は、涙が浮かぶほど。
でも笑えてた。