八木一夫と言えば

走泥社であり

走泥社といえば

オブジェ陶の前衛集団。

 

そういう事になるのでしょうか。

 

オブジェ。

 

この言葉を訳すと

 

《物体・対象の意》前衛芸術で、

作品中に用いられる石・木片・金属などさまざまな物。

また、その作品。

 

と言う事になるらしいのですが・・・

 

なんとも解り難い話しです。

八木一夫作「ザムザ氏の散歩」1954/個人蔵

八木一夫の代表作と言えば

この作品になります。

 

では

走泥社の考える

陶のオブジェとは

一体どういうモノだったのでしょうか。

 

少なくとも

陶の世界でオブジェを手掛けたのは

走泥社が先駆だったと

自分は記憶しているのですが

最近まで

陶のオブジェとは何か

走泥社は

どういう認識だったのかを

自分は知りませんでした。

 

それが

最近になってやっとで理解出来た。

 

走泥社のメンバーだった

林秀行氏の文章を読んで

やっとこさ理解出来ました。

 

曰く陶のオブジェとは

 

「壺の口を塞いだもの」を

作品とすること

鈴木治氏の言葉より

 

要するに

使えない壺って話しです。

口、塞がれてますから。

 

陶って言うのは

使う為に生まれて来た

焼き物です。

 

それに対して

陶のオブジェとは

使えないモノ。

 

これが走泥社でした。

 

走泥社の考える

陶のオブジェでした。

 

もの凄く簡単で

判り易い話しでしたが

それ故に

とてつもなく奥が深い。

 

使えないからこそ

考えさせる陶の世界。

感じさせる陶の世界。

 

思想させる焼き物。

 

陶のオブジェの原点は

そういうモノらしいです。