一目見た瞬間
違うって判る
本物保証の河井寛次郎作品が
これです。
落札価格はなんと
312401円
(284001円+税)
この落札価格なら
まともな共箱の扁壷でも買える金額です。
この壷の作者は勿論
河井武一氏。
典型的な河井武一氏作の
扁壷(角壷)です。
自分も昔、共箱で持ってました。
もの凄く数を作っていますので
絵付けも色々。
でも扁壷ですから
形と大きさに
ある程度決まりがあって
高さ16センチ位×横10センチ位×厚さ6センチ位。
このサイズの扁壷(角壷)は
例外無く河井武一氏の作品です。
見極めのヒントを
一つ出すとすれば
河井寛次郎氏の壷に小品は少なく
この感じの扁壷の場合は
首の付き方がそもそも違います。
こんな素直な首の付き方は
していない。
首の付き方って何だって
思っているかも知れませんが
図録でも見て
あとは自分で調べてみて下さい。
贋作作家の精度を上げる事は
したくは有りませんから。
この出品者は
有る程度まともな出品者の体を
取ってはいますが
少し問題も有る。
本物保証の条件がこちら
本物(真作)保証商品につきましては、
タイトルに【本物保証】と記載してあります、
必ずご確認下さい。
公定鑑定機関で本物でないという判断が
なされた場合は、
当社が全責任を取らせて頂きます。
※証明書が発行されない場合や
鑑定師を公表できない場合は、
返品をお断りさせていただきます。
但し、
商品落札日翌日から必ず7日以内に
鑑定する旨をご連絡ください。
7日以内にご連絡の無い場合は
保証対象外となり、
キャンセル・返品対応は
お受けすることができません。
なお鑑定料、交通費、諸経費等は
お客様にてご負担下さい。
※ご入札頂きました際には、
上記の内容に全て同意して頂いたものと
させて頂きます。
この条件の何が問題なのか
判りますか?
問題はこの部分
商品落札日翌日から必ず7日以内に
鑑定する旨をご連絡ください。
この7日以内の条件付けが
委託作品の出品かも知れない事を
物語っています。
入金しても返金の可能性が
有るので
委託者に金を渡せるかどうかを
判断する期間が7日間だと
思われます。
一般的には
真作保証は半年間の猶予ですから。
河井寛次郎の鑑定の場合は
河井寛次郎記念館が公的鑑定機関に
該当するので
場所は京都です。
しかも持参しなければ
表向き
鑑定して貰えない建て前に
なっていると聞き及びます。
(現在の状況は不明ですが)
近場に住んでいるか
近郊に知り合いがいる人間でないと
この条件をクリアする事は
難しい。
鑑定料もそれなりの金額です。
これらを自分で負担するのは
まあ良いとしても
普通は
鑑定に出す事を前提としている人が
落札者の中にどれだけいるか。
箱無しでも
それなりに信用出来る出品者で
有れば
結構そのままにする人が多い。
面倒な事は
したくは有りませんから。
でもだからこそ
本来は箱無しであっても
ニセモノを売る事は
まともな業者だったら
して欲しく有りません。
或いは
本物で無い可能性の有る
商品を
本物保証して欲しく無い。
本物保証をするのなら
それは購入者が亡くなるその日まで
ずっとして欲しい。
それがホンモノ保証なのですから。
少なくとも
自分がネットで売る時は
そう有りたいと
覚悟を決めています。
少しぐらいの傷は
大目に見て欲しいですけどね(笑)。