越前の陶芸家、山田和 氏は

知人です。

 

どの程度の知人で有るかは

この際問題では無いので

説明は省くとして

今回の御茶碗の件は

実は積年の課題。

時たま思い出す程度で

しょっちゅう忘れてしまっている

問題でも有ります。

山田和作『越前志野茶碗』共箱・・・この御茶碗の真贋は?

 

 

 

 

 

この御茶碗がネットオークションに出て来たのは

実は二度目。

 

当然の事ながら

一度目から気になっていた御茶碗です。

 

真贋に関して言えば

99パーセント、山田さんの御茶碗では無いと

自分では思っているのですが・・・。

 

その点から説明しておきます。

 

この箱書きは

山田さんが志野を手掛け始めた

最初期の箱書き。

従って

初期の志野茶碗が入っていなければ

ならない。

 

その点で、

この御茶碗は老練で上手過ぎる。

特に高台の削りが上手過ぎる。

この上手さと箱書きの年代は有っていません。

 

二つ目は、この御茶碗本体の事。

山田さんの志野茶碗で

実はこの類例は

過去一度も見た記憶が無いんです。

この高台の削りの御茶碗も

一度も見た記憶が無いし

このようなうるさい位に

彫り文様(掻き文様)の入れられた

鼠志野茶碗も

見た記憶は皆無。

 

何十年も

山田さんの御茶碗を

見ているにも関わらず、です。

 

結局

自分の中での答えは

別作家の御茶碗が

入れられているのではないか。

 

でも当方が

その事を判断をするのは

無意味です。

 

本人現存ですから。

 

だからその内

山田さんに会ったら

写真を見せて

確認を取らなくては、なんて

考えているのだけれど

山田さんに会う時には

いつも忘れてしまっている。

 

そんな感じなんです。

 

もし本物であれば

珍品中の珍品。

現存は、何碗あるのかな?

それが残り1パーセントの意味。

 

土を見ていると

百草土にも見えるけど

ここは越前の土で無ければならない。

山田さんは、地元の土を使います。

 

口径12,6センチ(長)11,8センチ(短)×高さ8,5センチ。

 

大きさ的には

加藤清三氏の志野茶碗の感じに

近いのかな。

 

美濃志野系なら

平均的な大きさだけど

加藤唐九郎系譜の

山田志野だと

これだと少し小さい。

 

この作品の結論に関しては

気長に待ってて下さい。

結論は必ず出しますので。

 

わざわざ写真を送ってまで

確認する心算は無いですので

まだまだ時間は掛かりますが・・・。

 

このコロナ禍で

今年の個展では

御本人には会えませんでした。

持病が有るから

東京には行けなかったとの事。

 

全ては終息待ち。

 

結果報告は、

それ以降になります。