世の中には

贋作で

少しでも多くのお金を

稼ぎたい人達がいます。

 

そういう人達が

考えるのは

どうやって簡単に

それらしい作品に仕立てて

高値で売るかって事。

 

要は原価を掛けず

高値に成る様に

化けさせる方法を探す。

 

アイデア勝負の部分が

有ります。

 

少し強引でも

作品を壊さず

それらしく見せかける。

 

一番苦労するのは

やはり

作品に施された

サインでしょうか。

 

この荒川豊蔵の贋作は

その

アイデア作品です。

荒川豊蔵作『志野茶碗』共箱・・・贋作

同・本来の正面

同“斗”の字の掻き銘

同・高台

同・箱書

 

この御茶碗の

元々の作者は

佐藤重造氏。

 

よく見かける

志野茶碗です。

佐藤重造作『志野茶碗』共箱

同・正面

同・高台

同。掻き銘

 

掻き銘の部分で

判りますよね。

 

カタカナの

“シ”

の掻き銘に

縦棒を一本加えて

“斗”

に変えている。

 

省エネの贋作です。

 

良い箱を使ってますので

その分

少し経費は掛かっていますが

あとは

ニセモノの箱書きで

出来上がり。

 

御茶碗自体は

手を加えられて

いませんので

何の外連味も

有りませんし

自然そのもの。

 

でも豊蔵では

有りません。