これは僕がピッチピチのティーンだった頃の話……。


幼児の頃、親に先立たれて孤児院暮らし!
見た目は冴えない、中身もうじうじして面白みもない、そんな僕はスクールカースト最底辺!

毎日バカにされてイジメられてきました。
先生に相談しても「君はトラブルばかり起こすね」とか「イジりとイジメの違いもわからんのかね」とか「親がいないとやっぱりこうやって大人の気を引きたがるようになるのか」とかボロックソに言われたので、頼ることをやめました!

渡る世間は悪人ばかり!


そんな僕の唯一の趣味はゲーム実況!
僕はゲームが大好きで、いつもシムチューブの実況動画を見てたんだ。

それで、いつしか自分もやってみたくなっちゃって始めたんだ。
音声変換アプリで声を変えて、撮った動画を編集したり、自分で縛りプレイを考えたり……再生数は全然伸びなかったけど、いつからか毎回1回の視聴数がつくようになって、1人は固定ファンがいるんだ!と考えたら嬉しかったね!


そして、運命の時は来た!
フェイト・オブ・ターニング!
なんとなんと、ダイレクトメッセージが届いたのです!

そのメッセージには僕の動画をべた褒めする言葉が羅列されていた。
トーク力が高いとか、編集のセンスがあるとか、技術力がプロ並みとか……。

そんなべた褒めの最後にこう来たよ!
「実は3人組のシムチューバーグループを作ろうと考えてる。あと1人をどうしようかと悩んでいた時に君の動画を見つけて、面白いなと思ってずっと見ていた。そして決心した。君をスカウトしたいって。返事は今すぐにとは言いません。まずはリアルで会ってお話しませんか」ってね!

この時の僕は人に褒められたのは初めてだったから舞い上がっててね……是非お会いしましょう!!!とノリノリで返信したよ!


で、リアルで会う日が来たわけだけど……今さらながら大後悔したね。
だって僕は見た目がアレだし、性格もアレだし?
絶対会った瞬間に幻滅されるに違いないんだよ!
シムチューバーグループ作りたいとか言い出すなんて絶対に陽キャだし、僕みたいな陰キャが相手にされるわけないって!

でも来ちゃったし、まあバカにされるのは慣れてるし……と結局会うことにしました。
デュオ、覚悟完了……!


これがアシャラエンネア(エイト)との初めての出会いだった……。


デュオ(ひぃ、見るからに陽キャ2人。しかもどっちも顔が良い!僕、場違いすぎん?)


アシャラ「君がスペードチャンネルのデュオくんか!来てくれて嬉しいよ!はじめまして、僕はアシャラ・クローバーだ!」
エイト「オレはエイト・ダイヤライトだ」

デュオ「はひっ……デッ、デュオッスペーッド、マン、でさひ!!」
エイト「でさひって、噛みすぎだろ」


バカにされるんじゃないかってヒヤヒヤしてたけど……2人共、全然態度変わらないし……それに僕の動画をめちゃくちゃ褒めてくれるし……マジ良い人。
今の2人は変わっちゃったけどね、この頃の2人は本当に良い人だったんだ。

それにアシャラもエンネアも、僕と同じで周りからバカにされてきたシムだったんだ。


アシャラは耳が不自由で、学校では差別用語で呼ばれたり、補聴器を壊されたりして辛い思いをしてきた。


エンネアは男女(おとこおんな)って呼ばれたり、危ないおじさんに捕まって暴行されそうになったことが何度もあるって……。


そんな2人は自分達を虐げてきた奴らを見返したくて、底辺から最上位になりたくて、愛されたくて、人気シムチューバーになろうと一念発起したらしい。

僕は彼らに同調したよ。
僕も……見返してやりたいし、トップになりたいし、チヤホヤされたいからさ!!

彼らのグループに入ることにしたんだ!




アシャラとエンネアのグループに入って、一緒に暮らすようになってからは毎日が刺激で溢れていたなぁ。
僕はコミュニケーション下手だから、最初のうちはキンチョーしまくりでぎこちなかったけど、2人は優しくしてくれたよ。

アシャラ「デュオ!テーブルサッカーやったことあるかい?」
デュオ「な、な、ないっ!僕はコンピューターゲームしか、知らない」

アシャラ「じゃあやり方教えるから一緒にやろう!コンピューター以外のゲームも面白いぞ!」
デュオ「う、うんっ!」


アシャラ「えっ、めっちゃ上手い!!マジで初めて!?」
デュオ「は、初めて、だよ」

アシャラ「上達早いなぁ、やっぱりデュオはあらゆる遊びやゲームに対するセンスに満ち溢れてるんだな」
デュオ「へ、へへへ」

アシャラは素直に褒めてくれるから、皆無に等しかった自信がどんどんついてきたなぁ……。


エイト「デュオ、どうだ!可愛いか!?」
デュオ「わっ、び……美人……すごい、女の子みたい……」

エイト「ふふん、そうだろ。今まで女みたいな男と嘲笑われてきたが……オレはこれをウリにする!女の子としてデビューする!あと名前も変える!身バレして野郎だってバレたらヤベーし」
デュオ「そ、そうだね」

エイト「なんか良い名前ねえか?」
デュオ「えっ…………そ、そう……だなぁ………………エンネア、とか」

エンネア「おっ、いいじゃん!可愛い響きじゃん!じゃあオレは今からエンネアだ!エンネア・ダイヤライトな!」
デュオ「うっん!!」


エンネア「さて、じゃあ次はお前だな」
デュオ「え!?」

エンネア「あのさあ、顔出しでデビューすんだからそんなTHE・陰キャみたいな顔じゃウケも印象も悪すぎんだろ?だからオレがお前の見た目を整えてやんよ」
デュオ「で、でも僕……ブスだから、変わんないって……」

エンネア「お前は自分で自分をブスに見せてるだけだっての!そんなに悪い顔じゃねーんだから。オレが格好良くしてやんよ、ついてきな!」
デュオ「ひぃー!」


デュオ「ほ、ほんとに、やるの?イメチェン」
エンネア「ったりめーだろ!任せとけって」


エンネア「目を閉じてる間に全部終わるから待ってな!」




エンネア「あとは眼鏡をこうして、こうして……よし!終わったぞ!」


デュオ「ひえっ!!こ、これが僕!?す、すごい!!別人みたい!!
エンネア「だろー?」


エンネア「メッシュでオサレ感出して、眼鏡もお前に特に似合う奴に変えてやったぜ。これなら、まぁ、格好良くはないけど可愛いだろ!」
デュオ「ひえぇ……なんか生まれ変わった気分だよ……あ、ありがとエンネア!」


イメチェンもして、自信もついて……こうして性格が変わっていって、今のデュオ・スペードマンが出来上がったってわけ。
だからアシャラとエンネアは恩人なんだ。
僕を拾ってくれて、新しい道を示してくれて、僕を変えてくれた恩人。


……まぁ……そんな恩人達との生活は最悪の形で終わっちゃったけどね。




 




 現在 サンマイシューノ



アインス(主演映画の撮影は土曜日……まだまだ先じゃのう。ワシはもう準備万端だというのに)


デュオ「おはよー、アインスさん!なんかソワソワしてるね」
アインス「うむ……大作映画の主演じゃからな……ワシは今こそオールオッケーなのに、撮影がまだまだ先でネジが切れそうじゃ。デュオくん、セレブの特権で撮影を早くすることは出来んのかい?」
デュオ「出来ません」


デュオ「まあ、今が激アツです!って時に活動できないのはもどかしいよね〜。けど、今こそ名声を稼ぐチャンスだよ!」
アインス「名声?またオフショ動画を撮るのかえ?」


デュオ「ノンノン、動画以外にも名声を稼ぐ手段はあるさ!まずはこのエリアに設置されているスピーチ台!ここで演説してみたら?」
アインス「何を言えば良いかわからぬ」

デュオ「映画の宣伝とか、意気込みとか語ってみたら?」
アインス「なるほど、やってみるぞい!」


最終的にスタープレートが手に入る世界のスーパースターにならねばならんので、アインスの名声稼ぎターンです!
動画に頼ればすぐに上がりそうですが、まあ色々な方法で稼いでみようかな。


アインス「キャプテンΣ役のアインス・アル・ジョーカルじゃ!歴史あるヒーロームービーの主演に抜擢されて震えておるが……ワシ、頑張るぞい!」


しかし朝早いせいか誰も聞いていない。
そして歩いてきた人はアインスではなくデュオに反応している。
まずい!前と立場が逆だ!


アインス「……デュオくん、誰も聞いてない気がするんじゃが……」
デュオ「うん……これは僕と時間帯が悪かったね……ごめんね……」


でも素晴らしいスピーチはしたらしい。
感動的だな、だが誰も聞いてなければ無意味だ。


そしてショウリさんが歩いていたのでサインをお願いしたら快く承諾!
やったー!カイリさんのサインと並べようぜ!!
しかし我がワールドのアナグマ姉妹、優しいですなぁ……。


kawaii

ショウリ(パニヤさんはショウリを探してる筈……こうやってショウリの名前を広めたら、パニヤさんはショウリを見つけやすくなって、迎えにきてくれるわ……)


ほくほく

てかショウリさんのサイン、額縁入りだからデケェ!
世界のスーパースターだと額縁に入ってるサインになるんですかね?
カイリさんのサインは前にDLしたカイリさんから貰ったので、世界のスーパースターではありません。

並べたらアンバランスだから、スーパースターカイリさんからも改めてサイン貰わねば。


カイリさんを呼び出そうとしたら歩いていたので、サインおねだり。
しかしカイリさん、激おこぷんぷん丸です。
サインどころではなかった。


激おこぷんぷん丸でしたがサインは書いてくれました。
サインどころではあった。
ありがとうございます、ありがとうございます。


やっぱりスーパースターだと額縁入りなんだ!
これでバランスが良くなりました、イイネ!


前のサイン色紙はアインスのベッドの真上に貼っておきました。
ドルヲタかな?


デュオ「さて、名声稼ぎ再開だ!やっぱりアインスさんは俳優だからね!俳優らしく、ドラマチックな一人芝居を演じて注目を集めよう!」
アインス「こ、ここでやるのかえ!?ちょっと恥ずかしいのぅ……」

しかしデュオくん、いつもよりイケメンに見えるな。


サイアちゃんが見に来てくれ……システム上仕方ないことなんだ、デュオに反応するのは!!
涙拭けよアインス。


でも大丈夫、サイアちゃんは応援してくれています。
だってタウニーは帰ったけどサイアちゃんは残ってくれているから……!


ちょっと……人が多いから距離をとってるけど、応援してくれてるんだ!


雨の中でミュージカル。
これがシムズ版雨に唄えばか。
ところでタウニーの傘が邪魔でPQRさんが見えないんだが、そこ退け!


デュオ「よし、注目されてるよ!さあさあ未来の大・大・大俳優アインス・アル・ジョーカルのミュージカル!雨に走れば!!よってらっしゃい、見てらっしゃい!」
アインス「ひえっ、ハードル高くするのやめておくれ」


絵面がヤバい。
こわ……関わらんとこ……。


ステージ閉幕。
雨が降ってるから皆が去っていくのは致し方あるまい……。


アインスさんのセレブゲージはこの通り。
まだまだ先は長いぜ!
まあ動画使ったらすぐ上がるけど。