ブルーム牧場
シュバルツ(カイザとワイルドソニック、ほご してた、こだ)
ダイアナ「今日は牧場スタッフさんがどうしても外せない用事が出来ちゃったの。だから、あたしとママがスタッフさんの代わりに来たのよ」
シュバルツ(そうなんだ!)
ダイアナ「はい、ママ」
キャサリン「可愛がるだけじゃなくて、ちゃんとお世話するのよ?」
ダイアナ「ちゃんとマッサージしてるよ」
キャサリン「あら、偉いわね」
ダイアナ「うん!」
カイザ(まあ、奴隷ほどではないが悪くはないぞ!力が少々足りないのは幼子ゆえ……神である私は小さき命にも寛容なのだ、温かい目で見守ろう……カカカッ!!)
カイザ(神の御心を察することが出来ん奴隷に問題があるのだ!!)
ダイアナ「ママ、カイザとウシさん何かお話してるのかなぁ?」
キャサリン「ふふ……そうかもしれないわね。ここの子達は皆仲良しみたい」
校長「んん〜?」
キルシュ「えっと……その、宿泊先が、ここで……」
校長「へー。たまたま修学旅行と同じ日にコモレビ山へ個人的に旅行しに来て、たまたま皆と同じ電車に同じ時間に乗って、たまたま宿泊先も同じなんだね。なんだか上手くできた話だね」
校長「ふーん……」
先生「じ、自分は贔屓などしていません」
校長「いーや、贔屓してるね。まったく……そんな調子がいつまでも続くようなら僕も考えるからね」
先生「気にするんじゃない!!それにお前のせいじゃないからな、私の自業自得だ!!今回の件だってお前がこうしてくれと頼んだわけじゃない、私が勝手にやっていることだからな!」
キルシュ「…………」
キルシュ「覚えてますけど……いいんですか」
先生「この旅館は貸し切りじゃないんだ。たまたま1人分空いてる部屋に入れてもらった、それだけだろう」
キルシュ「……だいぶ無理がありますね」
先生「細かいことは気にするんじゃない!」
キルシュ「気にするわ……」
キルシュ「はいはい……」
先生「“はい”は一回!!」
キルシュ(とりあえず部屋に向かうか……えっと……部屋割りによると確か……アレックス、ガーランド、アレクシスと同じ部屋だったな。アレックスとアレクシスのアレアレコンビと同室なのは……大変そうだけど……まあガーランドならアレクシスの制御が上手いだろうし大丈夫だろ)
キルシュ(……皆に迷惑をかけるのはこれで最後にしよう。大体 俺が弱々しいのが良くない、こんなんだから皆が心配しちまうんだ。何か言われたら顔に出たり、気持ち悪くなったり、倒れたり……こういうのも直さないと。誰にも迷惑かけないように、負担にならないように、頼らなくても済むように……もっと逞しくならないと……)
キルシュ「……コタツ入ってるだけでお爺ちゃん呼ばわりされたくねえ」
ガーランド「どこからそんな発想が……というか兄様、旅館の備品なんですからおやめください」
キルシュ「お前ら、帰ってくるなり騒々しいな……」
アレックス「えー?このくらい普通だって!キルシュが暗いだけ!ぴゅぴゅ!」
キルシュ「……暗い……」
アレクシス「ふふ、そうだよ。だからキルシュは陰気なローテンションのままでも大丈夫だよ」
ガーランド「ちょっ……お二人共 失礼すぎますよ!?」
キルシュ「やれやれ……」
キルシュ「やりたいこと……いや、特には」
アレックス「わかった、マッサージがしてほしいんだ!キルシュは柄にもなくロッククライミングしたから手が疲れ切ってる!ぴゅー!!」
キルシュ「マッサージのマの字も出てなかったが!?」
アレックス「さあ行こう、ぴゅぴゅー!最近マッサージ関連のアドベンチャーしたかったんだよねー」
キルシュ「お前がやりたいだけじゃねえか!!」
キルシュ「わ、わかったよ」
ガーランド「いえ!!兄様に お手を煩わせるわけには!!」
アレクシス「遠慮しないでガーランド。たまにはお兄ちゃんらしく、弟を労らせてよ」
ガーランド「うっ……で、では……お願いします、兄様」
ガーランド(そんな澄んだ目で言われたら断れねえし、断ったら傷つくパターンだ!!)
アレクシス「うん……わかってるよ」
ガーランド「いででででで!!いでっ、ギブ!ギブ!!」
アレクシス「大丈夫、この痛みはやがて快感になる」
ガーランド「なりませんがあだだだだだだ!!」
アレックス「気にしたら負けさ!それよりどう、キルシュ!」
キルシュ「結構上手いな……気持ちいいよ」
アレックス「だろ〜!ぴゅぴゅー!!」
ガーランド「キルシュさん、変わってくださぎにゃあああああ」
キルシュ「がんばれ……」
キルシュ「お、俺は脱いだら凄いから良いんだよ。あと太りにくい体質なんだわ」
アレクシス「アレックスは筋肉が足りてないね」
アレックス「なんだいなんだい筋肉バカ!筋肉だけじゃ生き残れないぞ!」
ガーランド「あの……温泉では お静かに……」
キルシュ「……バキバキとまではいかないけど……綺麗に割れてる」
アレクシス「わあ、見たい。ねえ見せてよ」
キルシュ「えっと、見せるのはちょっと……」
ガーランド「兄様、セクハラみたいなことはやめてください」
アレクシス「でも気になるよ。ねえ、腹筋だけでいいから」
キルシュ「……そこまで言うなら。腹筋だけなら、まあ……見せてやるよ」
ガーランド(アンタもアンタで実は綺麗に割れてる腹筋見せたいのかよ)
アレックス「キルシュ自慢の腹筋!実は大したことなかったりして〜ぴゅぴゅ〜」
ナイス腹筋。
アレックス「うん!キルシュとは殴り合わない事にした!」
アレクシス「美しい腹筋だった……オレももっと割らないと!」
ガーランド「それ以上は お父様達レベルになります、やめてください……」
キルシュ「ふふん……♪」
アレックス「えー」
ガーランド「えー、ではありません。寝てください」
アレックス「うーん、わかってないなぁキルシュ。ティーンってのは体力の限界まで はしゃぐものなんだよ」
ガーランド「寝ろって言っているのがわからないのですか?」
キルシュ「悪いけど、俺 眠いからさ……またにしてくれ……」
アレックス「えー!仕方ないなあ、じゃあ今日はこれで勘弁してあげるよ!ぴゅー!!」
ガーランド「はいはい、おやすみなさい…………兄様、ちゃんと布団かけてください!風邪引きますよ!」
キルシュ(いびき うるっせえぇぇ)
キルシュ(どんな寝言だよ……)
キルシュ(……楽しい……)