土曜日
ゲルダ(坊っちゃん……最近イキイキしてるワネ……お友達とよく喋るようになったからかしラ?)
【せっかくの連休だってのに、また牧場に引きこもってるのかキルシュ!?引きこもってばかりじゃ全然アドベンチャーじゃない!!今日はシネマデーだから映画館が半額なんだ、ここはパーッと皆で映画でも観に行こうじゃないか、ぴゅっ!!ぴゅっ!!】
キルシュ「……アイツ、メールでまでテンション高すぎだろ……皆と映画か……でも牧場スタッフ雇えないし、休みなのにまた皆を置き去りにするのも……」
キルシュ「え……いいの?でも大丈夫かな……」
カイザ(数日間留守にするわけでもあるまいし、貴様は心配性すぎる!!時には己に使命“仕事”と宿命“学業”を忘れ、羽を伸ばしてくるが良い!!奴隷とて休息が必要だと理解はしている慈悲深いラマ・ザ・ゴッドに深く感謝するのだぞ、カーッカッカッ!!)
キルシュ「お、おう。ありがと……」
カイザ(方舟に乗ったつもりでいるが良いぞ!!)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240212/21/black-jack-1011/6c/4a/j/o1080060715400735171.jpg?caw=800)
映画館
(ギャラリーからDLさせていただいてます)
アレックス「酷いなぁロック!ホイップはまともなんだぞ!」
柊「ホイップって俺のことか……?」
ディラン「おい、オレだってまともな部類だぞ!」
キルシュ(なんか邪なオーラを感じる……)
トーマス(ふんぎゃああああ、先輩の隣を取られたああぁ、インソレンスとロックが憎いいいいぃ)
キルシュ(皆喋ってばっかだった気がするけど……)
ガーランド「明日はバレンタインデーだからでは?」
ロック「あっ……そっか。もうそんな時期か」
キルシュ(バレンタイン……)
インソレンス「なにいいぃ!?じゃあオレがコモレビ山に暮らしていたらエリザベスからチョコを貰えたのか!!チクショー!!」
柊「貰える自信あるのか……」
キルシュ(……バレンタイン、か……)
ブルーム牧場
キルシュ「ああ、明日はバレンタインデーだから……」
シュバルツ(バレンタイン?)
キルシュ「愛と感謝を伝える日だよ。カップルが主役の行事だけど、恋人だけじゃなくて親密な相手にも感謝を伝えるのもアリらしいから、その…………友達の皆に、感謝の気持ちとしてお菓子を贈ってまわろうかなって」
シュバルツ(ワア、プレゼント!?)
キルシュ「うん……俺、捻くれてるからさ……普段はあまり言えないけど皆には感謝してんだよ……仲良くしてくれるし、今日みたいに遊びに誘ってくれるし……だからバレンタインくらいは素直に感謝を伝えたいなって」
シュバルツ(ウンウン、イイコト♪ トモダチ、ダイジ ニ シナキャ♪)
キルシュ「そうだよな……よし、うんと美味いものを作って皆に喜んでもらうぞ!」
シュバルツ(ガンバレ、キルシュ!)
日曜日
キルシュ「皆それぞれ食の好みがあるからさ、皆の好みに合わせて色々作ったんだ。喜んでくれるかな」
シュバルツ(キット、オオヨロコビ マチガイナシ!ジシン モッテ!!)
キルシュ「うん」
シュバルツ(ナンダロウ?)
クルーク(はわ!?なんだか良い匂いがします……)
クルーク(はわー!!キル兄の手作り!!ありがとうございます!!)
ゼーレ(私ニモ アルノカ!美味シソウ!アリガト、キルシュ!)
シュバルツ(マカセテ!)
キルシュ「ああ……インソレンスの相棒のガナールだっけ。元気してたか?」
ガナール(まだまだ若いもんには負けんからねぇ、元気いっぱいさぁ)
キルシュ「はは、それなら良かった」
インソレンス「ふぁっ!?わ、悪いがキルシュ!!オレはそっちの気はないぞ!!」
キルシュ「は?」
インソレンス「オッ、オッ、オレのことが好きなんだろ!?でも駄目だ!!オレにはエリザベスが!!」
キルシュ「ちげーよ!!友達として感謝の贈り物だっての!!」
キルシュ「お前が自意識過剰すぎるんだわ……」
キルシュ「お前には口悪いって言われたくねえ」
エリザベス「はー?なんでアンタがアタシとシエナさんの花園に足を踏み入れてるわけー?マジありえないんですけどー」
キルシュ「相変わらず捻くれてるな……」
エリザベス「大体インソレンスも毎日来るしさー、男ってほんと ちょーウザーい」
キルシュ「アイツ毎日来てんの……?やば……」
エリザベス「えっ?アンタ、アタシが好きなわけ?まあそんな気はしてたけど〜、アタシ年下は好みじゃないのよね〜。悪いけどアンタの恋はこれで ぎょ・く・さ・い。もっと良い男になって出直しなさ〜い」
キルシュ「お前もインソレンスも自意識過剰だな……友達として感謝のプレゼントだよ」
エリザベス「それならそうと言いなさいよ、バカ!中身は……ストロベリーフィジーカップケーキね!」
キルシュ「シエナさんと一緒に食ってくれ」
エリザベス「言われなくても食べるしぃ〜、きゃーシエナさんと優雅なアフタヌーンティー出来るわー!!」
キルシュ「いや、被害妄想すぎ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240212/21/black-jack-1011/bb/5b/j/o1080060715400749048.jpg?caw=800)
ロック「いいんだいいんだ、僕なんてどうせ、皆から影薄いとか、こんな奴いたっけとか、いつからいたっけとか笑われて、しかも飼ってる馬に噛まれちゃうようなクソザコシムなんだから、僕なんてどうせ!!僕なんてどうせ!!」
キルシュ「おーい、戻ってこーい」
ロック「こうして僕は君の優しさの出汁に使われるのだった……ちゃんちゃん……」
キルシュ(拗らせてるな……)
ロック「ありがとうキルシュ。友達としてと強調する辺り、僕にはロマンチックな魅力を一切感じないキングオブ地味シムと遠回しに言ってるんだね」
キルシュ(友達と言わなかったら自意識過剰反応されるし、言ったら悲しまれるし、どう渡すのが正解なんだよ!!)
キルシュ「俺はキルシュ……ディランの友達だよ」
馬(ああ、ディランがよく話している友人か!俺はマッターホルンだ、宜しく頼む!!)
キルシュ「マッターホルンか、格好良い名前だな。宜しく」
ディラン「キルシュじゃないか、お前がウチに来てくれるのは初めてだな!どうしたんだ?」
ディラン「えっ、いいのか!?」
キルシュ「当たり前だろ。それにお前は初めて出来た友達だし……なかなかクラスメートに声をかけられなかった俺に話しかけてきてくれて、嬉しかったんだ。いつもありがとな、ディラン」
キルシュ「ああ」
ディラン「友達なら、お前が何か困ってることあったらいつでも相談してくれ。友達だからこそ力になりたいんだ」
キルシュ「…………うん、ありがと」
サンマイシューノ
慧「キルシュじゃん、めっちゃ久しぶりって感じがするわ〜」
キルシュ「確かに3人揃うのは久しぶりだな」
柊「いいのか!?ありがとう!」
慧「中身は何だ〜?」
キルシュ「レインボーブラウニーだよ、皆で食べてくれ」
慧「うぇーい!ありがたく頂くわ。あっ、ちなみに今度の修学旅行、俺らも行くからさ。一緒のグループになったら宜しく頼むぜ」
柊「いつも家の事が忙しくて参加できなかったけど、やっと修学旅行に行けるんだ」
キルシュ「マジか!お前らが来るならもっと楽しみになったわ……また思いっきり楽しもうぜ」
キルシュ「まあな……バーバラは?」
サクラ(非番の売り子さん捕まえて、安く食べ物を売ってくれないか説得してる)
キルシュ「相変わらず図々しい!!」
バーバラ「キルシュじゃないか……また家に来るなんて、アタシがいなくなってそんなに寂しいのかい?」
キルシュ「アホか」
バーバラ「バレンタインデー……ふぅん、そうかい。アンタ、アタシのことが好きなのかい。でもアタシには考える時間が必要だ……なんにせよアンタ、ガキっぽいよ。もっとクール&スタイリッシュじゃないとアタシの好みじゃないね」
キルシュ「なんで俺がフラれたみたいになってんだ?友達としての感謝のプレゼントだよ」
バーバラ「……なんだい、それならそう言いなよ!」
キルシュ「言おうとしたらお前が遮ったんだろうが!!」
キルシュ「ああ……中身はハロハロだ。口に合うと良いけど」
バーバラ「アンタが作ったもんなら何でも美味いさ」
カシュー「キルっちだぁ〜!こんにちは〜、キルっちもカラオケでオールナイトしに来たのぉ〜?」
キルシュ「いや、今バレンタインデーのプレゼントを皆に配ってまわってるんだ」
カシュー「え〜、私にもくれるのぉ〜!」
キルシュ「当たり前だろ、友達なんだから」
カシュー「ありがとキルっち〜!お礼に今度女装コンテストがある時は、私がメイクしてあげるねぇ〜」
キルシュ「き、気持ちだけ受け取っておくわ……」
カシューの家はヘンフォード・オン・バグレーにある為、訪ねようとしてもエラーを吐いてしまい行けないので仕方なくカシューだけ呼び出しました……ハヤクナントカシテ。
フォーゴットン・ホロウ
キルシュ「相変わらずテンション高いな……今日はバレンタインデーだから、友達皆に感謝のプレゼントを配ってまわってるんだ。ほら、お前のぶん。中身は心からの望みワッフルだよ、アドベンチャーだろ?」
アレックス「プレゼント!?なにゆえ!?」
キルシュ「だから感謝のプレゼントだって……」
キルシュ「まあ確かに鬱陶しい一面はあるけど……お前はいつも遊びに誘ってくれるしさ、感謝してんだよ」
アレックス「ワオ!スーパーアドベンチャー!!!ありがとうキルシュ!!この ご恩を一生忘れない為にも、このワッフルは大事に枕元に飾っておくね!!」
キルシュ「いや食えよ、駄目になるから」
ウィンデンバーグ
シュバルツ(キノセイ ジャナイ ト オモウヨ、キルシュ)
キルシュ「だよな……」
キルシュ「あ、はい……キルシュ・ブルームです……」
グレイブ「ああ、君がキルシュくんですか!よく2人から話を聞いていますよ!ところで君、なかなか良い筋肉を持っていますね……どうですか。一緒にトレーニング」
キルシュ「えっと……今、筋肉痛なんで遠慮しておきます……」
ナックルズ「なるほど、無茶は良くないからな。君は筋肉を労ることが出来る優しい子だ」
キルシュ「ど、どうも……?」
アレクシス「やあ、こんにちは」
ガーランド「どうもこんにちは。このような筋肉の巣窟に来るとは……まさか貴方もその筋の者なのですか?」
キルシュ「どの筋だよ……今日はバレンタインデーだから、2人にプレゼント……」
アレクシス「あっ」
キルシュ&ガーランド「え?」
キルシュ「ガーランド、これ持ってろ!」
ガーランド「あわわわわ」
キルシュ「股間まだ燃えてないか……?」
ガーランド「ありがとうございます……むしろ感謝すべきは私達のような気がしますが……」
キルシュ「まあ、気にすんなよ……」
シュバルツ(ダレ ノ オウチ ダロウ?)
先生「ブルーム!?お前、一昨日どうしたんだ!?無断欠席だなんてらしくもない!!」
キルシュ「その……急用が入って、それで……連絡するのも忘れてしまって……すみません……」
先生「急用って……本当に急用なのか?何かあったんじゃないだろうな?」
キルシュ「本当に急用ですよ」
先生「はぁ……」
先生「この間のお礼?」
キルシュ「ほら、俺が体調崩した時に牧場の仕事代わりにやってくれたじゃないですか」
キルシュ「スカーフ付きセーターです、これから寒くなるし丁度いいでしょ。あと先生ってあんまファッションセンス良くないから、ちったぁコレでお洒落してくださいね」
キルシュ「事実でしょ」
先生「やかましいわっ!!この問題児めっ!!廊下に立っとれ!!」
キルシュ「ここ学校じゃないんですけど」
キルシュ(やっぱ先生とは、こういう軽口言える関係の方が気楽でいいな……)
カッパーデール
シュバルツ(キルシュ、ダイジョウブカナ?)
キルシュ(鼻息が荒い)
トーマス「ふふ、成長期ですからね。しかし外見をわざわざ褒めてくれるなんて……先輩、嬉しいです……」
キルシュ(邪さもパワーアップしてるような……)
トーマス「プレゼント…………あぁ、そういえば今日か……」
キルシュ「なんだ、バレンタインデーって忘れてたのか。お前最近忙しいみたいだから、体力つけたほうが良いと思って中身は……」
トーマス「高エネルギープロテイン料理」
キルシュ「…………なんでわかった?」
トーマス「……話の流れ的に、そうかなあって」
キルシュ「ふーん……察しが良いんだな」
キルシュ「は……?えっと…………そういう、設定に浸りたいとか……そういう お年頃?」
トーマス「……そうですね、最近 平行世界のアニメにハマってて」
キルシュ「へえ、面白そうだな」
トーマス「面白いというか、鬱系ですね。どの平行世界でも、ティーンで死んでしまうヒロインがいて……主人公が助けようとしても上手くいかない事が多くて、何度も死なせてしまうんですよ」
キルシュ「あー……話が重いな……」
キルシュ「ヒロインみたいなって……ティーンで死ぬ運命ってこと?」
トーマス「はい」
キルシュ「どうって言われても…………そういう運命だって決まってるなら仕方ないし……諦めるんじゃないかな」
トーマス「…………」
キルシュ「お前が聞いたんだろうがよ……まあいいや、もう夜遅いし帰るわ」
トーマス「はーい」
シュバルツ(ワーイ!)
もう……疲れたんだ……。
……生まれてこなければ良かった。
トーマス(このままじゃ……駄目だ……)