⚠ストーリーの展開上、胸糞な表現が含まれます。

苦手な方はご注意ください。


クラスメート(女子)

泊まっているが、

ドキドキイベントが全く無い

キルシュの生活、やっていきます


ちなみに本来の目的である馬術大会は中級を全てクリアしました。
なので次は上級をこなしていきます。
シュバルツきゅん、成長してるぅ!


水曜日


キルシュ(あー、よく寝た。誰かが家にいるのに緊張せず熟睡出来るって、俺シム見知り直ってね?成長してる気がする)


バーバラ「おはようキルシュ、アタシの為にこんなに魚を揚げてくれたのかい。感謝するよ」
キルシュ「いやお前の為っつーか、魚が傷みそうだから沢山揚げただけ……」

バーバラ「なんだいツンデレってやつかい」
キルシュ「ポジティブすぎるだろ」


キルシュ「お前、今日も学校休み?」
バーバラ「まあね……家探しもあるし、それにサクラを引き取りたいっていう人がまた1人いたから会わせに行くんだ」

キルシュ「そっか。サクラ、今度こそ上手くいくといいな」
バーバラ「ああ……」


キルシュ「サクラ、良い飼い主に貰われるといいな」
クルーク(……ボクの予想が正しければ、サクラ、このままだと どの里親候補も受け入れないような気がします……)

 


 カッパーデール高校



ディラン「キルシュ、おはよう……今日も暑いな……」
キルシュ「おはよう……暑いのは服のせいだろ……なんでそんな冬服着てんだ……夏服は?」

ディラン「オレの夏服は半裸スタイルなんだ……でも半裸はダメだって校長が……」
キルシュ「なんで半裸……?普通の半袖着ろ……」


ディラン「内なる野生を解き放っているだけさ。それよりキルシュ、バスケしよう」
キルシュ「いや急に話題変わったな。まあいいか、俺の華麗なダブルクラッチ見せてやるよ」

キルシュ(運動服に着替えさせたほうがディランも涼しいだろうし)


キルシュ「よし、ナイスシュート!どうだディラン見たか!」
ディラン(アイツ、確かカデックという奴か。わざわざバスケしてる側でフットボールの練習しなくてもいいのに)
キルシュ「おーい、ディラン?見てないのかー?」


カデック「せーの……」


キルシュ「いでっ!!
ディラン「うわっ、キルシュ!」


ディラン「だ、大丈夫か!?
キルシュ「……あー、大丈夫……一瞬星が見えたけど……」


カデック「悪い悪い〜、手が滑ったわ〜。わざとじゃないんだわ〜」
キルシュ「…………わざとじゃないなら別にいいけど」
ディラン「いや、わざとだろ!!せーの、とか言ってたんだぞ!!絶対キルシュを狙ってた!!」


カデック「は?悪気がないのに、俺がわざとやったみたいに言うとか酷くね?冤罪だ、冤罪」
ディラン「悪気しか感じないぞ、大体お前ら最近やたらと」

キルシュ「ぶつけられた本人がいいって言ってんだよディラン、そろそろ授業始まるし行くぞ」
ディラン「絶対わざとなのに……」


キルシュ(……わざとってことくらいわかってる。でもディランがコイツらに食いかかって、次はディランが目をつけられたらイヤだし……俺は抵抗もしないような弱い奴って思われて狙われた方が良い。こういう事されるの慣れてるし……どうせそのうち飽きるだろ)



カデック「ヒソヒソ……アイツ、いつも獣臭いよな。風呂入ってんのかな
男子生徒「実はウェアウルフだったりしてな、うわー急に暴れ出したらどうしよーこえー。親にも暴力振るってるらしいし凶暴なんだろうな


カデック「なのに俺 可哀想です。俺 健気に頑張ってますアピールが凄いよな。手に包帯巻いてるのも、同情してもらう為にそういう事してたりして
男子生徒「可哀想な自分大好きってやつ?近づきたくないわー

キルシュ(……別に近づいてくださいって頼んじゃいないけどな)


この頃から、なんか一部の生徒が……俺をターゲットにした しょうもない遊びをはじめてたな……。
こういうのは小学生の頃、ずっと続いてたし……慣れている筈だったのに……気にしてしまうとか……俺は弱い奴だ……。

 


 ブルーム牧場



キルシュ「ただいま」
クルーク(キル兄、おかえりなさい!今、バラ姉がサクラを連れて里親候補に会いに行っています!)
キルシュ「おっ……決まるといいんだけど」


フラグ回収かのように辛気臭い顔したバーバラのご帰宅だっ!!


ゼーレ(バーバラ、帰ッテキタゾ。デモ青色ノ悲シイ オーラ ガ、見エル)
クルーク(やっぱりダメでしたか……)
キルシュ「ん?やっぱりって?」


バーバラ「ただいま……」
キルシュ「おかえり……その顔だとダメだったみたいだな」

バーバラ「良さそうな人だったんだけどねぇ……サクラが嫌がるんだ。アタシが抱っこして、相手に渡そうとしても絶対離れたくないとばかりにしがみついてきて……せっかくの里親候補も嫌がってるみたいだから……って帰っちまう」
キルシュ「そんなにか……」


バーバラ「もうアタシにはお手上げさ!キルシュ、サクラに何がイヤなのか訊いておくれよ」
キルシュ「わかったよ……サクラ、おいで」
サクラ「キュウゥ……」


キルシュ「さて……今日の相手も嫌だったみたいだけど、サクラはどんなシムに引き取られたいんだ?」
サクラ(あの……あーし……あーしは、あの……うぅ……)

キルシュ「慌てず、落ち着いてゆっくり話してくれ」
サクラ(あい……)


サクラ(あーし、心に決めたシムがいる……)
キルシュ「心に決めたシム?つまり、そのシムじゃないから嫌だったってことか?」

サクラ(うん!)
キルシュ「なるほどな……それで、そのシムってのは誰なんだ?」

サクラ(あのね……バーバラ)
キルシュ「バーバラ!?」


サクラ(あーし、病気になってクラクラしてツラかった。でも、あーし、野良犬だから……みんな、あーしを見ても無視してた。けどね、バーバラは、あーしのこと、見て見ぬフリしなかったの!あーしのこと、病院に連れてってくれた!嬉しかった!!あーし、シム見知りだから、シムに近づくと緊張するけど、バーバラには平気なんだぁ。あーし、家族になるならバーバラしか考えらんないよぉ)
キルシュ「そうか、バーバラか……じゃあ、とんでもないすれ違いになってた訳だな。サクラはバーバラに引き取られたいけど、バーバラはそんな事も知らずに里親探し……」


キルシュ「とりあえず事情はわかった。バーバラにお前の気持ち伝えとくよ……」
サクラ「ワンッ!


キルシュ(……病院にサクラを連れてきた時、飼うのは難しいとか言ってたけど……大丈夫かな……)



キルシュ「おーい、バーバラ」
バーバラ「あ……どうだったんだい、キルシュ」


キルシュ「回りくどいのもアレだし、単刀直入に言うわ。サクラ、お前に飼われたがってる」
バーバラ「……はぁ?」

キルシュ「病気で苦しかった時、お前に拾われて助けられたのが嬉しかったんだってさ。家族になるなら お前以外考えられないって」
バーバラ「アタシは病院に連れてっただけさ。実際にサクラを治したのはアンタじゃないかい」

キルシュ「でも、お前が連れてこなかったらサクラの病気は治らなかった。お前が救ったんだよ、サクラを」
バーバラ「…………」


キルシュ「サクラはシム見知りだから、シムに近づかれると緊張するらしい。でも、お前には平気だって言ってる……お前に心開いてる証拠だよ。アイツを引き取ることは出来ないのか?」
バーバラ「……アタシには無理さ。誰かの面倒を見れるほど出来たシムじゃないんだよ」

キルシュ「お前は確かに図々しいけど面倒見は良い部類だろ……」
バーバラ「……良くなんてないさ。アタシはどうしようもないクズだからね……そんなクズがサクラを引き取るなんて、サクラが可哀想だよ」
キルシュ「急にネガティブになるじゃん。朝のポジティブ思考はどうした」


バーバラ「……アタシがクズなのは事実だからさ。大家に家を追い出されたって話したろ?それもアタシがクズだから追い出されたのさ」
キルシュ「めっちゃクズ連呼するじゃん……どういうことだよ」


バーバラ「アタシはカッパーデール高校に通う前はとんでもないワル……所謂 不良だったのさ。親には暴言吐いて逆らって、無断でタトゥーも入れて、喧嘩に明け暮れてた」
キルシュ「不良……」


バーバラ「今となっちゃ黒歴史も良いとこだけど、当時のアタシはそれが最高に格好良い生き方だと信じて疑わなかったのさ。本当は家族のことが好きなのに……悪ぶる自分に酔って、言葉のナイフを振りかざして強くなった気でいた。この時点でろくでもないクズだろ」
キルシュ「……若気の至りって言葉もあるけど……まあ、褒められた生き方はしてないな」
バーバラ「そうだろ」


バーバラ「荒れに荒れてるアタシに親はどうすれば良いのかわからなかったのか、ビクビクして下手に出てたし……双子の妹はそんなアタシをひたすら軽蔑してて、家の空気は常に最悪だったよ……けど、その生活も長くは続かなかった。親が出先で交通事故にあって母親も父親も同時に死んじまったのさ……きっとアタシが2人に心労をかけたせいで、注意力散漫になって事故にあったんだ……」
キルシュ「………………」


バーバラ「親が死んで、悲しんで引きこもる妹を見てアタシは ようやく目が覚めた。こんな事じゃいけない、これからは妹はアタシが守らなくてはいけない……そう心を入れ替えて、リンダに少しでも良い暮らしをさせてやれるようバイトに明け暮れたよ。でも心を入れ替えたって過去の行いが無かったことになるわけじゃない……妹は大嫌いなアタシと一緒にいるのも嫌だったんだろうね……ある日、アタシが帰ってきたら……妹と、妹の私物がごっそり消えて置き手紙があったよ。探さないでくれ、これからは別々に生きていこうって……書いてあった」


バーバラ「その後は……生真面目な大家にアタシが札付きの不良だったってことがバレて、お前みたいなクズに住まわせる家はないって追い出されて今に至るってわけ。親はアタシのせいで死んだようなもの、残った妹からは絶縁される、しまいには過去の過ちが原因で住む家も無くす…………アタシは傷つけることしか出来ないクズさ、守ったり救ったり……出来ないのさ。サクラはアタシなんか一緒にいない方が良い。その方が幸せになれるし、身の為だよ」
キルシュ「……そうか」


キルシュ(……バーバラ自身が引き取る気がないならどうしようもないか……でもサクラが納得するかどうか……)


サクラ(あーし、家族になるならバーバラしか考えらんないよぉ)


キルシュ(……でもバーバラの“自分はクズだからサクラを引き取らないほうが良い”って考えが変わらない限りは……どうにも……)



サクラ(キルシュ、どうだった?)
キルシュ「あ……その…………やっぱり、飼うのは無理だって……」
サクラ(…………………)


サクラ(……やっぱり、あーしのこと、誰も好きになってくれないし見てくれないんだ……バーバラですら、あーしのこと、イヤなんだ……)
キルシュ「それは違う、バーバラはお前のことが嫌だとかそういう訳じゃない。むしろ好きだから……」


サクラ(もういいよ!!バーバラ以外に引き取られるくらいなら、野良犬でいるほうがマシ!キライ、キライ、みんなキライ!!)
キルシュ「サクラ……」

サクラ「グルル……」
キルシュ(……完全に怒っちゃったな……今は興奮してるし……暫く時間をおいて、またゆっくり話すしかないな……)


シュバルツ(キルシュ、サクラ、ダイジョウブカナ……)
キルシュ「わからない……俺もどうすればいいんだろ……」
シュバルツ(キルシュ モ、オチコンジャッテル……)

 


木曜日


キルシュ(あんま寝つけなかったな……サクラ、落ち着いたかな)


キルシュ(今日は雨か……ん?エイデン先生からメール……今日は満月だからウェアウルフ的にイライラして何もかもままならない日だ!!このままでは怒りが蓄積して暴れて病院を壊すかもしれないので、私は避難する!そんなわけでクロウ動物病院は今日お休みだぞ!少年もゆっくり休むと良い!……はぁ、あの人は呑気なもんだな)


キルシュ(サクラは……寝てるのか。起こすのも悪いし、そっとしておこう……)



キルシュ「おはようバーバラ」
バーバラ「ああ、おはよ……サクラには説明したかい?」

キルシュ「……したよ。悲しんでた」
バーバラ「そうかい……でも仕方ないのさ……アタシはクズだからね……クズには引き取られないほうが身の為さ」


キルシュ「……確かに話を聞く限り、昔のお前はワルだったみたいだけどさ……でも、もう心を入れ替えたんだろ?もう悪さはしてないんだろ?自分をクズなんて卑下すんのはやめろよ」
バーバラ「事実なんだから卑下も何も無いさ。一度犯した過ちは無かったことにはならないんだからね……アタシはクズのままさ。変われないのさ」
キルシュ「はぁ……」


キルシュ「……とりあえず学校行ってくるわ。お前も一旦冷静になって、クズとかそういうの抜きにして自分がどうしたいか考えてみろよ」
バーバラ「なんだい、2歳も年下のくせして偉そうに説教しちゃってさ」

キルシュ「お前が2歳年上だって忘れてたわ」
バーバラ「アタシが幼稚だって言いたいのかい?失礼しちゃうねぇ!」
キルシュ「ああ言えばこう言う……」



バーバラ(……はぁ……自分がどうしたいか……ねぇ。でもアタシなんかが……無理さ……)


バーバラ「……って、サクラ!?アンタ、どうしたんだい青くなって!!」
サクラ(さむいよ……さむくて、死んじゃいそう……)
バーバラ「また病気になっちまったんだね!急いでこの間の病院に行くよ!キルシュはいないけど、エイデンっていうゴーストならいる筈さ!」

 


 クロウ動物病院



バーバラ「サクラ、今エイデンが治してくれるからね」
サクラ(ぶるぶる……)


バーバラ「エイデンいるかい、実はサクラがまた病気になっちまって…………エイデン?いないのかい?」


バーバラ「ん?ポスターに小さく書き足しが……本日、満月につきオーナー精神不調、病院を破壊しないため出かけますので休業日……はぁ!?つまりエイデン、いないってことかい!?ウソだろ!?」


バーバラ「他の動物病院……ここから一番近い場所……はぁ!?木曜日は休診日!?じゃあ別の近い動物病院……チェスナット・リッジからでも7時間かかる!?」


バーバラ「……7時間もかかったらサクラが凍死しちまうよ……キルシュに頼るしかないか……キルシュが学校からここに来てくれる方が早いし……頼む、出てくれ……!」

 


 カッパーデール高校



キルシュ(バーバラから電話?アイツがかけてくるなんて、まさか何かあったんじゃ……)


カデック「わーーーー!!
キルシュ「ひっ!ごめんなさい、叩かないで!!」

カデック「ちょーっと脅かしただけじゃん!叩かないで、とか被害者意識強すぎマジうける」
キルシュ(うっ……大声を聞くと反射的に……)


キルシュ「……俺は大声を出されるのが嫌いなんだ。本当に勘弁してくれ」
カデック「今だ、フー!
キルシュ「へ?」


フー「いぇーい、嘘つきメガネのスマホゲットだぜー」
カデック「流石フー!ナイス盗み癖!」
キルシュ「あ……返せよ!今、緊急の電話がかかってきて……」


フー「返してほしけりゃここまでおいでー」
キルシュ「おい、ふざけんなマジで!」



カデック「はーい、便器の中にスマホ ボッシュート!」
キルシュ「あっ……!」


キルシュ「クソが、なんてことしやがんだ!ああ、でも防水で良かっ」
ガチャッ
キルシュ「え?」


キルシュ「おい、ドア開かねえぞ!!お前ら何して……!」


キルシュ「ひっ……電気まで消しやがったアイツら……」


キルシュ(……暗い……狭い……臭い……)


キルシュ(あの部屋と同じ……気持ち、悪い……)
※明日の更新はお休みです。