いってええぇ!!


ワイパー「クラクション、もっと丁寧に薬塗れや!」
クラクション「ごめんなさい〜!私、こういう細かい作業苦手で……」

ワイパー「そういうレベルじゃねえだろコレ……ってぇ〜……」
クラクション「でもワイパーさんが悪いんですよ〜。よせばいいのに深追いするから〜」


ワイパー「ふん、ヴァンパイアを逃がすくらいなら反撃された方がマシだぜ。一度狙った獲物を逃がすのはプライドが許さねえ」
クラクション「それで痛い痛いって騒がなければ完璧なんですけどね〜」


ワイパー「うるせえ!治療終わったならオレはもう行くぞ!!」
クラクション「どこ行くんですか〜」

ワイパー「トレーニングだよ!鍛え直してくる!」
クラクション「ええ〜、安静にした方が良いと思いますけど〜」

ワイパー「こんな反撃されてケガするようじゃダメなんだよ!!オレはもっと……強くならねえと……!」
クラクション「あっ、ワイパーさ〜ん」


クラクション「もう……ストイックなのは良いけど、無茶も良くないのに……」



ワイパー「もっとだ……もっと強く……誰よりも強く!!


ワイパー「オレには力が必要なんだ……!オレ自身の仇を取るために!」

 

日曜日


ヤテン「雪まつりも終わり、ノーマンも満足そうに帰宅し、リングさんも家に送り届けたのでラウンジでゆっくり勉強でもしようと思ったのだが……」


ヤテン「一体何なのだこの状況は……」
キバ『なんでフォックスベリーの着ぐるみがブライトチェスター大学にいるんだよ。カチコミか?』

青髪のシムはギャラリーからDLしたお客様シム花幽 爽(そう)くんです。
キル牧では高校生、ヴァンパイア編では大学生です。


爽「あれ、キミ知らずにラウンジに来たの?今日は大学の合コンナイトなんだよ」
ヤテン「合同コンパニーナイト!?


爽「そう、競い合うばかりが大学じゃない!昨日の敵は今日の友って言うだろ?普段はいがみあってばかりだけど、話せば仲良くなれるかもしれないじゃないか。それで両校の関係者が親睦を深める為に集まって合コンナイトをすることにしたんだ」
ヤテン「な、なるほど……」


ヤテン「ダブル着ぐるみに気圧されたが、素晴らしい試みだ。敵対関係にあるよりも友好的な方が良い……合同コンパニーナイト、私も参加しよう」
爽「うんうん!みんな仲良くなれたら嬉しいな!」

キバ『つか合同コンパニーナイトって長くてめんどいわ。普通に合コンナイトって言えよ』
ヤテン(私は合コンなどと俗な略称は使わん)
キバ『謎のこだわりだな』


ロブスター「む!お前はいつぞやのジュースポンも知らない時代遅れのブライトチェスター生徒じゃないか!!」
ヤテン「あ、ああ……どうもその節はお世話に……」

キバ『こないだの奴と中のシム同じかよ!てか親睦会じゃなかったのか?何でコイツこんな喧嘩腰なんだよ!!』
ヤテン(そういうキャラ付けがされているのだろう)


ヤテン「今日は親睦会だ、友情のハイタッチでもしようではないか」
ロブスター「イヤだね!!時代遅れが移る!!」
ヤテン「………………」

キバ『コイツぶん殴っていいか?』
ヤテン(気持ちはわかるが落ち着きたまえ、暴力では解決できないのだ)



さて、朝になるまで動作が軽いラウンジで時間を潰そうと思ったら……なんと合コンナイトが始まってしまいました!
でもこういうイベント発生してくれて嬉しいです、多分ランダムなんですよね?

そして学生達がケッグ・スタンドを持参してきています。
いいね、楽しそう!!


楽しそう!とか言ってたらマスコット同士が喧嘩を始めてしまった。
親睦を深めるんじゃなかったのか!?


キバ『親睦ってなんだっけ』
ヤテン「彼らは戦うことでしかわかりあえない、そんな種族なのだろう。昔観たライダーマスク刀という特撮でもそういう台詞があったからな」
キバ『そういう問題なのか……?』


ダービー・ザ・ドラゴンが勝ちました。
ロブスター、喧嘩ふっかけてくるわりに弱すぎやろ。


学生達は違う大学同士でも友好的だってのによぉ!!


ちなみにダービー・ザ・ドラゴンの中のシムはお客様シムの珀くんです。
爽くんとは異父兄弟という複雑な関係であり、元の世界では大人になったら不仲になった経歴があります。

珀「なんだ爽、ドリンク溢してるのか!不器用だな!ほらほらもっと頑張れよー!気合足りてなくね〜!?」
爽「不器用持ちはキミだろ?横でギャアギャアうるさいなぁ。ぶっ飛ばすよ?」


他のシムを観察してヤテンを放っておいてたら、うねりさんの所に行っていました。
ヤテン、自律で うねりさんや薊さんの所に行きたがります。

ちなみにすぐ横にいるピンク髪の女性は爽くん達と同じ世界から来た楓ちゃんです。

ヴァンパイア編の第1話でもチェスの側で出会っていたので、多分チェスのある所に楓ちゃんアリという風潮になってます。


そしてロブスターは顔丸出しで薊さんと写真撮っていた。
最早お前はマスコットじゃないだろ!自重しろ!
この後、合コン・ナイトは特に通知もなく静かに終了するのでした。



ヤテン「静かになったな……静かなのは好ましいが、イベントの後の静寂は少し寂しくもある」
キバ『祭りの後ってなんか寂しいよなぁ』

ヤテン「うむ……しかし、あんなに仲が悪かった2つの大学が互いに歩み寄ろうとしている。わかりあえるというのは嬉しいものだな」
キバ『それな!これだからシムとの共存も諦められねえよ』

 

 

午前10時 サンマイシューノ


ノーマン「普段やらないような事をやってみよう第2弾!」


ノーマン「フリーマーケットの会!
キバ『ほほう、これがフリマか!なんか掘り出し物とかあるかねえ』


ヤテン「というか……何故当たり前のように私までフリーマーケットに……」
ノーマン「昨日も言ったでしょ?1人より友達と一緒の方がワイワイ楽しいって!」
ヤテン「……まあ、それもそうだな」


ヤテン「おや……白いのは汚れかと思ったら描きかけのストリートアートか」
ノーマン「描きかけ!?まったく、途中でやめるなんて絵に失礼だなぁ……ストリートアートもやってみたかったし、一緒に完成させてみようよヤテン!」
ヤテン「了解した」


飴ちゃん「アッ、ヤテンサン、ノーマンサン、コンニチハ」
ヤテン「やあ飴ちゃん」
ノーマン「飴ちゃんもフリマ来てたんだ」

飴ちゃん「ベリーベル ガ、イソガシイノデ、カワリニ、フリーマーケット デ ホリダシモノ ナイカ、サガシニキマシタ」
ノーマン「なるほど〜。ボク達今からストリートアート描くけど、フリマの前に飴ちゃんもやってみる?」
飴ちゃん「ハイ!


皆でストリートアート!!


ヤテン「うっ、目に来た!」
飴ちゃん「視覚ユニット ニ、スプレー ガ……」
ノーマン「最初は難しいからね〜、スプレーアートって」


キバ『しかしノーマン楽しそうだな……マジで絵を描くの好きなんだなぁ』
ヤテン(寮にいた時もよくキャンバスで絵を描いていたからな……スランプを脱却して、良い絵をコンクールに出せると良いのだが)

キバ『そして、その絵が入賞とかしたら尚更いいよな!』
ヤテン(うむ……友人として応援したいところだ)



ノクス「あれ、ヤテンさん!こんな所で奇遇ですね!」
ヤテン「やあノクス」

ノーマン「ん〜?またヤテンの知り合い〜?」
ヤテン「ああ、彼はノクスだ。ノクス、こちらは大学の友人ノーマンだ」


ノクス「は、はじめまして!宜しくお願いします!!」
ノーマン「宜しくね。ノクスさんも一緒にストリートアート描く?」
ノクス「はい!!

ノクス『うわあ〜、ヤテンさん、キバさん!シムとお近づきになっちゃいましたよ!!僕、嬉しいです!』
キバ『めっちゃ喜んでんな』
ヤテン(ふふ、良いことだな)


飴ちゃん「…………」
ヤテン「飴ちゃん、どうかしたのか?」

飴ちゃん「…………イエ、ナンデモ アリマセン。ノクス サン、ヨロシク オネガイシマス」
ノクス「はいっ!!ロボットともお近づきに……わあ〜」



オムニ(はぁ……アイヴォリ、あれから帰ってこない……どこ行っちまったんだろ……相手がキバなら殺されたとかはなさそうだけど……)


オムニ(って、考えてたらなんか目の前にいるし!!


ノクス『ひっ!ヤテンさん、キバさん!ヴァンパイアがこっち見てますよ!!』
ヤテン(なんだと?)
キバ『あ~?誰だよ』


キバ『あっ、俺様が前にぶっ飛ばした奴じゃん。確かオムニだったっけ』
ノクス『ぶっ飛ばしたってことは敵なんですか!?ひいい』

キバ『こんなとこで揉めたくねえし、ちょっと脅しとけば逃げるだろ。行くぞヤテン』
ヤテン(仕方ないな……)


ヤテン「君……悪いがここで揉め事は」
オムニ「ヒッ!!


オムニ「うわああああ命だけは取らないでえええぇ!!」

キバ『あ、逃げていった』
ヤテン(まだ何も言ってないのだが!?)

ノクス『目力だけで追い払うだなんて……流石ヤテンさんです!!』
ヤテン(目力ではないような……それにあの怯えよう、尋常ではなかったぞ)
キバ『単なるヘタレなだけじゃね?気にすんなよ』



オムニ(ううー、何でアイツがいんだよ!やっぱりアイヴォリがいないとオレ、なんも出来ねえよおぉ)



ノーマン「ヤテン、どうかしたの?なんか揉めてた?」
ヤテン「いや、何でもない。それより……」


ヤテン「見事なものだな……私は絵に関しては素人なのに、このように綺麗に完成するとは」


ノーマン「ふふん、ボクがいるからね!絵に関しては任せてほしい!」
ノクス「わあ~カッコイイですねノーマンさん」


ノーマン「カッコイイのかなぁ……子供の頃から、外で遊ぶより絵を描いて遊んでばっかりで親からは男らしくないとか言われてたんだよね……成長しても男らしくなさは健在で、そのせいでフラレてばっかり……これって短所だよね……」
ヤテン「短所ではない、きっと相手との相性が悪いだけだ。それに昔から絵を描くのが好きで、今もその思いは変わらぬのは格好良いではないか。好きなことをずっと続けるのは案外難しいからな」
ノーマン「そうなのかな……えへへ、ありがと〜」


ノーマン「なんかしんみりしちゃったね!ストリートアートも完成したし、本題のフリーマーケットに行こうよ!飴ちゃんも先に行っちゃったしさ!」
ヤテン「うむ。ノクスも来るか?」
ノクス「はい!!というか僕もそもそもフリーマーケットを覗きに来たんです!」





ノーマン「なかなか良い椅子があるね」

キバ『うっ!!
ヤテン(どうしたキバ?)

キバ『チェアを見るとこの前クロに捕まった時の事を思い出しちまう……うええ』
ヤテン(私は眠っていたからわからぬが、一体何をされたのだ……?)



ワイパー(ん〜?あそこにいるのはセイメイの息子かぁ?写真で見たのはあんな感じだったよなぁ)


ワイパー(まったくガキってのは気楽でいいもんだぜ。こちとら日が暮れる頃になるとヴァンパイアがいるんじゃねえかって、常に気を張り詰めてんのによぉ)



ノーマン「うーん、いいね〜綺麗な宝石。見てるとイマジネーションが刺激される。買っちゃおうかな!」



ヤテン「そろそろフリーマーケットも終わるな……どうかねノーマン、何か良いひらめきはあるか?」
ノーマン「うん!かなり脳を刺激されてるって感じがするよ!スランプ脱却まであと一歩って感じ!」
ヤテン「ふふ、それは何よりだ」


ノクス「ノーマンさん、スランプだったんですか?」
ノーマン「うん……絵画コンクールに向けて絵を描きたいんだけど、アイデアが浮かばなくて……でもヤテンから普段やらないような事をやるのが良いってアドバイスを貰って、今実践してるんだ!」
ノクス「流石ヤテンさん!アドバイスが的確!」

キバ『ヤテンばっかズルいぞ!ノクス、俺様も褒めろ!』
ノクス『えっ…………えっと、承認欲求強くて凄いですねキバさん!』
キバ『ぶっ飛ばすぞ!!

ヤテン(テレパシーで口論するな……頭が痛い……)


ノーマン「よし、じゃあ日も暮れてきたしそろそろ帰ろうかな!ヤテン明日も付き合ってよね!」
ヤテン「わかった」
ノーマン「また明日誘いのメールするからね〜。じゃあまた明日!!」





ヤテン「ふう、帰っていったか……」
ノクス「ノーマンさん、明るくて活気に溢れてる良いシムですね!」

ヤテン「うむ……彼は少々女性好きな一面もあるが、努力家で感受性豊かな良いシムだ。大切な友人の1人だ」
ノクス「友達かぁ……友達とか友情とか……良いですよねぇ」
キバ『オメーも俺様とヤテンのダチだろ』


ノクス「えっ、僕のことも友達と思っていただけてるんですか!?」
ヤテン「当然だ……むしろ今までどんな関係だと思っていたのだ?」

ノクス「うーん…………師弟関係?」
キバ『間違っちゃいねえが、それ以前にダチだし仲間だろうがよ』


ノクス「うわあー、ありがとうございます!えへへ、僕とヤテンさんとキバさんは友達……ふふふ」

ヤテン(非常に嬉しそうだな)
キバ『コイツ、マジで子犬系だよなぁ……』

 

ノーマン「フリーマーケット楽しかったなぁ……明日は何しようかな!そろそろ良いアイデアが浮かんできそう……」


男「おい、そこのお前!!
ノーマン「はい?」


男「美しい首筋をしているな」
女「それにとっても美味そう」

ノーマン「く、首?それに美味そうって……え?」


ノーマン(ど、どうしよう……なんかヤバそうな予感がする!逃げよう!!

女「おっと逃さねーよ」
男「やっちまえ姉ちゃん!」


女「ちょーっと、ブラッドを頂くだけさぁ。まあちょっとじゃないかもだけどな!!あの世逝きになるかもだし、先に謝っとくわ〜」
ノーマン「わあああ!!