誘拐犯になってしまった青年 テイン (ユ・アイン) と誘拐された少女 チョヒ (ムン・スンア)。
全く違う世界で生きてた二人。社会から疎外されて生きる者たちのつかの間の疑似家族のような奇妙な生活。
信頼の自転車ニケツ。
二人の関係が深まっていくことが、ラストの切なさを倍増させる。
"すべての弱者が偏見や差別にさらされている社会の不条理"を描いたホン・ウィジョン監督の長編デビュー作。
テインは、耳は聞こえるが、口が利けない。全上映時間中、一度も言葉を発することがない。もちろん手話もない。顔の表情や動きのみで表現する。言葉がないのに、感情表現が最も豊かで、圧巻!!
ユ・アインは、役作りで、ムキムキ → 減量 → 15 kg増量でホン・ウィジョン監督の要望に応えたとか。撮影終了後には、モデルの仕事があったので、20kg痩せたとのこと。笑笑
身代金を払ってもらえないチョヒ。
女性が差別されている家庭。弟より価値が低いと認識しており、大人の空気を読む力が異常に高い。
韓国の社会問題をあぶり出す。
結局、チョヒは、最後どう思っての行動だったんだろう??
誘拐犯側に肩入れしたくなってしまうような作品。
-あらすじ-
貧しさゆえ闇の仕事を請け負う二人の男が、誘拐された少女を預かったことで予期せぬ事態に巻き込まれるクライムサスペンス。裏稼業に手を染める男たちと、裕福な家庭に育ちながらも家族に冷遇される少女が織り成すドラマ。
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