先日書いた記事「社労士試験と労働基準法」の続編ということで、今回は労働安全衛生法という科目について簡単に解説していきたいと思います
軽い読み物ですので、受験生もそうでない方も気楽に読んでみてください
実は身近な法律
『労働安全衛生法』という法律を知らないという方は多いと思います。
私も社労士試験を受験するまではその法律の存在すら知りませんでした
そんな労働安全衛生法は、もともと労働基準法の中に収録されていました。
労働時間や有給休暇について定めている労働基準法は、労働系の法律の中でも知名度が高いですし、働いたことのある人であれば必ず関係してくる法律です。
その労働基準法にもともと入っていたわけですので、労働安全衛生法も働く人に深く関係する法律だったりします
わかりやすいところでいうと、健康診断でしょうか。
年に１〜２回、上司から健康診断受けるように言われたりしますよね？
この健康診断について定めているのが労働安全衛生法です
健康診断の他にも、労働者の生命・身体の安全を確保するためのさまざまな規定があって、この法律によって労働災害の発生を事前に防止することができているのです
範囲が広い科目
労働安全衛生法の条文の数はそれほど多くないのですが、この法律に関係する政令・省令を合わせると１５００条を超える規定があります
労働安全衛生法でざっくりとした規定を置いておき、具体的な規制については政令などで定めているわけです。
会社の種類や規模はさまざまですから、それだけ安全や衛生に関する規定も多くなります
また、近年では過労死が社会問題になったり、働き方改革による動きなどもあって、労働安全衛生法も頻繁に改正が行われています。
働く人を守るための改正ですので、労働者からするとメリットが多いです。
一方で、使用者側からするとさまざまな負担にもなっていたりします。
社労士受験生にとってもこの改正は結構負担が大きい部分で、範囲の広さも相まって、なかなか対策しにくい科目となっています
安衛法の対策
社労士試験では、選択式が空欄２個、択一式が３問の出題です。
どちらも労働基準法とセットになっているので、安衛法だけで足切りになるということはありません
なかなか対策しにくい科目とされていますが、個人的にはテキストに書いてある基本的な部分をしっかり押さえておく学習が有効だと思います
過去問を見るとテキストに載っていない細かい部分からの出題があったりしますが、そういう問題は捨て問と割り切って考えたほうが無難です。
令和４年度の選択式では安衛法で２点取らないとマズイくらいの、基本的な論点からの出題でした。
細かい部分を追いかけて基礎をおろそかにすると、このような基本問題でつまずいてしまいます
テキストに載っているところからの出題は落とさない。
それ以外の部分からの出題における失点は気にしない。
これが鉄則です
労働基準法では難問が出題されやすいことを考えると、安衛法で少しでも得点を稼がないと足切りのリスクが生じてきます。
捨て科目にするのではなく、先ほどの鉄則に基づいた学習を心がけましょう