どの資格試験でも「過去問は重要!」と言われますよね
ただ、行政書士試験においてはちょっと事情が違ったりもします
今日はそのあたりの話をしていくことにします
絶対評価の試験ゆえに
近年の行政書士試験は難しくなっています。
特にロースクールの卒業生が増えてきたあたりからその傾向が続いていて、ここ10年は難易度がかなり高めになっている印象です
ここでいう難易度というのは試験自体の難しさを示しています。
というのも、行政書士試験では「絶対評価」で合否が決まるため、試験の難易度がそのまま試験全体の難易度や合格率に影響してくるからです
具体的にいうと、6割以上の点数が取れれば合格になるように設定されています。
しかし、行政書士試験の合格者はある程度絞らなくてはなりません。
試験の権威性を担保するとか行政書士の既得権益を保護するとか・・・理由はいろいろ言われていますが、実際に合格者を大幅に増やさない現実があるので、試験は難しくなる一方だと思われます。
絶対評価の試験において試験の難易度を上げる方法はただ一つ。
試験問題を難しくすることです。
難問奇問を増やすやり方もありますが、行政書士試験の場合は違った方法で問題を難しくしている印象があります。
(あくまでも私の感想です)
ここで過去問の話が出てくるのです。
行政書士試験と過去問
難問奇問以外で問題を難しくする方法として、「過去に出題された論点をそのまま使わない」というものがあります。
受験生目線からすると、過去問に載っている部分からの出題を減らす方法です
本試験では新しい論点だったり、ちょっとずらした論点の出題がメインになってきます。
こうすることで、過去問で対策する作戦が通じにくくなるので、試験で点数が取りにくくなり、結果的に試験の難易度を上げることができます。
実際に調べたわけではありませんが、様々な試験を受けた私の感想としては、他の資格試験と比べても、行政書士試験の過去問際出題率はかなり低めの印象です
過去問だけを何十周もしたところで、試験ではおそらく手も足も出ない状況になります
過去問の使い方を工夫する
ただ勘違いして欲しくないのですが、過去問が必要ないという意味ではありません。
過去問を使用することで見えてくるものも多くありますし、逆にいうと過去問なしで合格するのも相当難しいはずです。
要は使い方の問題なのです
- 問題レベルの把握
- 論点を把握する練習
- 捨て問(捨て肢)を見極る力の養成
個人的にはこのような使い方で十分だと思います。
極論を言えば、過去問を解いて正解することに意味はほとんどありません
過去問の情報をヒントにして、またしっかりテキストで学習していくわけです
ここの作業を疎かにしている受験生はけっこう多いです・・・
当然結果は・・・
そうならないためにも、過去問にこだわりすぎた学習を避けるようにしましょう