「短期合格」
「一発合格」
「裏ワザ」
資格試験の勉強法を調べると、このような単語を使ってアピールしている記事をよく見かけます。
そういう記事が読まれやすいからなのでしょう。
情報化社会の宿命なのか、「効率」を求める受験生が増えてきているのかもしれません
今回はそんな効率学習に警鐘を鳴らす記事です
効率は結果論
最初にちょっとだけ厳しいことを言わせてもらいます・・・
効率よく合格できたのは、ただ運が良かっただけ!
私はそう思っています
おそらく同じようなことをやって不合格になってしまった受験生だってたくさんいるでしょうし、なによりその効率学習をして合格した人がまた合格できるレベルにいるのか怪しいものです
例えば、「宅建士試験に1ヶ月で合格する勉強法」なるものがあったとしましょう。
たしかに、1ヶ月の勉強で合格できる人もいるかもしれません。
ただ、おそらくその何倍もの不合格者を出してしまうでしょう・・・
結局、「効率」うんぬんは後からいかようにも付けられるもので、それを神頼みみたいにして受験生が採用するのはリスクが高すぎるわけです
非効率からしか効率は生まれない
勉強方法は10人いたら10通りあるくらい、けっこうばらつきのあるものです。
たとえば、私が実践していた勉強方法を受験生にそのまま伝えたとしても、そのやり方で必ず合格するかと言われると、それは『NO』になるわけです。
もしそんなことができたら、私は今すぐにでも絶対合格請負人のカリスマ講師として有名になっているでしょう
ある一定の部分までは勉強方法は参考になるでしょうが、やはり最終的には個人で勉強方法を開拓するしかないんですね。
それをどうやって開拓していくかが問題なのですが・・・
これは数をこなすしかありません
まずは素直な学習を取り入れます。
宅建士試験なら半年、社労士試験なら1年といった標準学習期間を参考にしてプランを組む感じです。
その上で、自分ならここはこうした方がやりやすいな、というようなオリジナリティーを持たせていきます。
そうやって合格を勝ち取った人が、あとから、「最初からああやっておけばもっと効率よく合格できたのに」みたいなブログ記事を書くわけです(笑)
でもそれって、非効率な学習をしたから見つけられた効率なわけで、効率の部分だけで合格できたかどうかなんてわからないですよね
そもそもそのやり方が全受験生に合っているとも限らないですし・・・
王道を行くべし
本当に資格試験に合格したいというのであれば、効率的な道を探すよりも王道を行くようにしましょう
多くの合格者が歩んできた道ほど心強いものはありません。
そういう意味で参考になるのが「合格した人」で「誇張しない人」の体験談です。
多くの合格者は結構な期間(時間)をかけて地道に勉強してきた努力家です
そんな努力家ですら短期間合格できる人はごく少数なわけで、受験生の段階で効率を追い求めることの不毛さがよくわかると思います。
体験談以外で参考になるのが、各予備校で掲げている試験ごとの標準学習期間や学習時間です。
ビジネスとしての一面もあるので過小評価されているかなと思う気がするので、これらは最低ラインだと考えるようにしてください。
さいごに
効率的な学習方法を全て否定するものではありません。
過度な効率を求めるのがよくないだけで、本当に非効率な学習は避けるべきものです
私を含め、大半の資格ブロガー(合格者)が伝える勉強法は、本当に非効率なものを正すためのツールのようなものだと思っています。
これをやればすぐに効果が出る、みたいな特効薬ではないんですね
いやむしろ、そういうものがあるのだとしたら私が知りたいです
あと、一発合格かどうかを気にする受験生も結構いると聞きますが、そんなの合格してしまった後は本当にどうでもいい情報です
一発合格だから偉いとか、短期合格だから凄いとか、そういうのは合格後は1ミリも関係ないです
合格してしまえばみな同じですから、まずは合格だけを考えましょう
ほら・・・
イレギュラーな(やたら効率重視な)やり方で合格する意味なんて全然ないでしょ!?