今回は資格試験のちょっとした読み物みたいな記事ですにやり

テーマは「法学部と法律系資格試験の関係性」。

 

実は私、法学部を卒業しているんですねニコ

よく法律系の資格試験は法学部が有利と言われますが、それが本当に正しいのかどうかを検討してみました物申す

 

 

法学部生が有利な点

まずは巷で言われているように「法学部生が有利」になると考えられる点からですキョロキョロ
  1. 法律用語に苦労しない
  2. 基本的な法律の考え方がある

まずは1の法律用語です。

法律の条文には、普段は使わないような語が使われていたりします。

とくに古くからある法律にそれが顕著で、日本語かどうかすら怪しい語も出てきますゲラゲラ

 

また、「善意」「悪意」のような語は、日常的に使用される意味とは全く違う意味になっています。

法律特有の意味みたいな感じですねぼけー

善意悪意の意味をしっかり理解していないと法律系の資格試験はまず歯が立ちませんアセアセ

 

2はリーガルマインドとか要件効果論のような話です。

ちょっとわかりにくいのでざっくり説明すると、法律を覚えるだけでなく、使える状態にするという考え方ですびっくり

 

法律というルールを使って、日常的に起こる出来事を解決する必要があります。

そういう意味で、法律は数学でいうところの公式のような存在です。

 

「未成年者のAくんが自分の持っているゲームをゲオに売りにいった」

 

という事例があった場合、どの法律のどの条文を使って解決するかを考えなければなりません。

法律系の資格試験はこのような法律特有の考え方をしないと解けないものが多いですぐすん

 

このように、法律には厄介な部分があります。

法学部生はそれを4年間学ぶわけですので、自然とそういう考え方が定着しています。

そこは間違いなく有利になる点だと思いますニコニコ

 

 

必ずしも有利とはいえない点

一方で、法学部出身だからといって必ずしも有利とはいえない部分もあります。
実際、法学部生や法学部出身者が法律系資格で合格点がとれるかというと、かなり怪しいです驚き
  1. 学習する部分が違う
  2. 試験の形式が特殊

法学部では法律のかなり細かな部分を学習します。

法律の条文を覚えるというよりは、その条文の解釈の仕方を学ぶことがメインになってくるわけです。

 

民法3条1項には「私権の共有は出生に始まる。」と書かれています。

「生まれたときに権利関係を取得する。」という意味で、民法の中でも基本的な考え方ですのでどの資格試験でも知っておくべき知識です。

 

試験ではこれくらいの知識で十分なのですが、法学部ではさらに突っ込んで学習します。

「出生というのはいつの時点なのか」というテーマで考えさせたり論述させたりするんですねアセアセ

こういう争点というのが法律の中には山ほどあって、法学部ではそれらの学習をします。

 

ですので、広い範囲を一気に学習するという機会がほとんどないんですねガーン

しかも、争点にもならないような部分では講義が飛ばされがちなので、学習する機会そのものが少なかったりします。

 

法律系の資格試験では争点から出題することは稀です。

というのも、解釈によってぐらつくようなところを問題にすると後々クレームが来る可能性があるからですぶー

 

法学部で学ぶ内容と資格試験で出やすい部分は結構違っていたりするのですえー?

 

そして、法学部では基本的に試験は「論述」です。

良くも悪くも教授の裁量で部分点があったりなかったりするんですね。

 

それに対して司法試験以外の法律系資格試験はマークシートがメインになります。

これは純粋にマルかバツかの世界ですので部分点がありません。

小中学校でいう作文のテストと漢字テストくらいの差ですね指差し

 

そんなこともあって、試験対策がまるで違っているので、資格試験のマークシートが苦手な法学部出身者もかなりいると思われます。

 

法学部時代にとある教授が論述2問の間に4問のマルバツ問題を出題したんですね。

そのマルバツ問題は宅建士で問われるくらいの基本的な問題だったのですが・・・

その正答率が極端に悪かったらしくて教授が嘆いていましたゲラゲラ

 

そんなもんですゲラゲラ

 

 

個人的な意見

有利になる点とそうでもない点の2つを解説してきました。
私個人としては・・・
 
それほどの差はない
 
と思いますニコ
 
確かに法律用語に強かったり法的な考え方を習得しているのはメリットですが、それはすぐ追いつけるくらいの差です。
市販テキストでもそのあたりの対策がしっかりなされていますし、すぐに慣れてくるはずです。
もはや、法学部生に資格試験用の市販テキストを買い与えた方が法学部生も楽なんじゃないかと思えるほどですね笑い泣き
(法律専門書の難易度が極端に高いので・・・)
 
資格試験では膨大な範囲をこなす必要があります。
ある意味では広く浅くの勉強ですアセアセ
先ほども書いたように、法学部生は意外とそういう勉強に慣れていません。
 
法学部出身じゃないから・・・
と悲観する受験生がいるのであればそれは杞憂です照れ
 
法学部であろうとなかろうと、資格試験に向けて学習した受験生が一番強いのですおーっ!