原敬と楢山佐渡 | あだちたろうのパラノイアな本棚

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読書感想文、映画感想、日々のつぶやきなどなど。ジャンルにこだわりはありませんが、何故かスリルショックサスペンスが多め。

楽しみにしていた盛岡の旅に来ています。

 

今回のテーマは、盛岡藩の戊辰戦争です。講演会があるからお勉強に行くのだ。

 

まず、盛岡といえば原敬でしょうキラキラ

 

日本初の政党内閣の総理大臣として、確か教科書には載っていたと思いますが、どうも日本初ならば大隈重信という説もあり・・・?なので佐賀に行くと「日本初の政党内閣は大隈重信が作ったんだ!」と言ってるようですが、大隈重信のは政党と名がついても実態は藩閥政治だった、というのがおそらく原敬説の言い分かと。

 

まあ、原敬は大隈重信のことめちゃくちゃ大嫌いだからな・・・

 

今日はこのバチバチ感を身近に感じられるのかな、と黒い期待も抱きつつ来てみました。(←性格悪いぞ)

 

「原敬記念館」に来たのです。

 

 

ちなみにココ、「ハラケイ記念館」って読むのですね。ハラケイは愛称で、どちらで呼んでもいいらしいです。

 

 

館内撮影禁止だったので、図録を買いました。

 

原敬さんは”美男”と呼ばれるけど本当に美男ですよね!総理大臣としても見栄えがするんじゃありませんか?

 

この人、若い頃の写真も何枚か残っているのですけど、いずれも太々しいというか生意気そうというか・・・いい面構えをしております。

 

 

史料とともに生い立ちや政治家としての履歴が解説されてるのですけどね。けっこう反骨精神の持ち主であり、それもあって紆余曲折な生涯ですけどその都度不屈の闘志で立ち上がる。

 

この人って自民党の生みの親なの???

自由民主党の幹事長室に、原敬の座右の銘「宝積」の言葉が飾ってあると館内のビデオで言っていたような・・・

 

宝積(ほうじゃく):人に尽くして見返りを求めず、の意味

 

 

戊辰戦争の敗戦国出身ではあるけれど、この方は長州閥に近づき、井上馨に引き立てられたのですね。モンタいろんな人材を育て上げて、いいとこあんじゃん。

そして原は生涯の師とも言える陸奥宗光に出会う。

 

ところで大隈重信とのバチバチは、館内解説の中には特にありませんでした・・・まあ政治家だし政敵なんていくらでもいるしね。

 

ちなみに大隈重信傘下の犬養毅の本を読むと、逆に原敬が強大な敵になっていつでも行手に立ち塞がるように書かれていて、面白いです。真顔

 

けれど原敬は東京駅丸の内口で暴漢に刺され、絶命。

 

 

刺された時の服装が展示してあり、これちょっと怖い。

 

なんか脅迫状が何度か送られてきていて、いつか襲われるって本人もわかってたのですって?犯人は何度も原をつけ狙っていたとか。オイこの時点でなんとかしろよ!

原敬はその時に備えて遺書もしたためており、護衛を増やすことも断っていたとか。なんだよそれ・・・

暗殺者は裁判で単独犯とされたけれど、どうも黒幕がいたのではないかという噂。けれど真相は謎のまま。コワ。

 

本当に日本は隠れたテロ国家ですよ。暗殺だらけ。


記念館の隣には生家があり、本日は中に入ることができました。

 

 

平民宰相と言っても出身は士族ですし、質素ながら広くて立派な建物です。

 

 

おみやげ買いました。

マンガ「原敬」。

さらさらと目を通してみたけど、水木しげるさん風のとぼけたギャグが散りばめられておりほのぼのな内容です。あとでじっくり読もう。

 

 

 

さて、本日のもう一つの目的、楢山佐渡の墓参り。

 

楢山佐渡は盛岡藩の家老で、藩を奥羽越列藩同盟に導いた人です。そのため敗戦の責任をとって処刑されました。

 

 

楢山佐渡・戊辰の碑。

 

 

近くにお墓があります。

 

 

これですね。お参りをしました。

 

 
墓石の横にあるのが処刑の日でしょうか・・・
明治二年六月二十三日。
 

 

盛岡の旅、つづく。