アナログ・オーディオの媒体は、レコード盤とテープ、ラジオ放送などがありました。
アナログ時代はノイズとの戦いで、レコード盤の場合は静電気が大敵です。マスターテープのヒスノイズは無視できる程です。
静電気により付着した埃は「プチ」というノイズを発生させて興ざめすることがあった。静電気は専用スプレーで軽減できますが、付着した埃はクリーナで拭き取っていた。
テープのヒスノイズは、下記記事のノイズ・リダクション・システムで軽減できていた。
FMラジオ放送は、雷、自動車のノイズで、曲の途中で「バリバリ」というノイズが混ざることがある。これだけは自身では対策できないため最悪です。
デジタル・オーディオでは媒体に関係なく、ノイズの心配はなくなった。
自身で初めてのデジタル・オーディオを体験したのは、アナログ信号をパルスコード変調できる装置と、それを記録する装置の購入です。
SINY PCM-F1 とビデオデッキです。本当はおそろいのビデオデッキも欲しかったが、あいにくベータマックスだったから互換性の関係で買わなかった。
ビデオテープの価格が高かった時代だったからランニングコストも高くついた。使用頻度は低く、マニアの玩具となってしまった。
その後に DAT が世にも出たが静観していた。一時的な製品だと思ったからです。
デジタル・オーディオに無関心だったが、CD の登場は無視できない。
懐疑的だったから CD プレーヤは、デッキでなくポータブルプレイヤーから始めた。
光学ディスクには書き換え可能な物もあるが、音源としては固定のコンパクト・ディスクだろう。
時代が進み何度でも録音でき、携帯に便利な HDD プレーヤが登場する。
その後、更にコンパクトで再生機器を選ばない半導体メモリー(SD, microSD)と MP3 プレヤーと登場し今に至る。
圧縮した音源だが、アナログ時代では考えられない小型化と、ノイズレスの時代となった。
良い事尽くめに見えるが、決定的な落とし穴がある。HDD も SD もコンピューターの記憶装置の一種で、互換性の関係からファイルシステムが規定されている。
単に音楽ファイルの羅列でなく、それらを管理する部分がある。
ファイルシステムの一部が破壊されると、媒体全体の音楽ファイルを読み書きできなくなる。アナログ記録では考えられない。破壊されるとパソコン・インターネット接続して修復するか、
パソコンで修復できるのは軽症の場合で、重篤になると何度も繰り返し修復不可能となる。
落とし穴には気を付けよう。