この絵、目にした事があると思います。
この独特でリズムカルな絵を描いたのが、キースヘリングという人物。
1958年米国ペンシルヴァニア州出身。
80年代初頭にニューヨークの地下鉄の駅で、黒い紙が貼られた使用されていない広告板にコミカルな絵を描き始める。
これが徐々に評判となり知名度を上げていった、ストリートアートの先駆者。
しかし人気絶頂期にHIVと診断される。
「命ある限り、出来る限りの事をやりたい」と言い、夢や希望をテーマにした作品を多く描く。
またHIVに関して「沈黙は死」と発信し、作品を通してエイズ撲滅運動や社会貢献活動を行う。
1990年、31歳で死去。
この人の作品の収集家だった中村和夫氏が建てた、中村キースヘリング美術館、素晴らしかった。
モダンな建物で、暗い部屋に光をあてた演出や、細長い通路にビッシリ絵が描かれていたり。
驚いたのが、過激な作品が複数あった事。
コミカルな絵がSEXをしていたり、さらに首を吊っていたり、胴体を切り裂いていたり。
おそらくエイズに感染した彼からのメッセージだと思う。
改めて、芸術って素晴らしいと思った。
そして現代アートって面白い。
キースの絵も当初は数百年前の美術と比べられ、若者の落書きとみなされていた。
だけど固定概念にとらわれず、自由にありのままを表現し、社会に影響を与えていった。
この日以来、キースヘリングに夢中です。
「制作とは、異なる生命の誕生」キース・ヘリング
イェイ!