刻まれた記憶 | Heart of klaxon 〜癌との闘い心のクラクションを鳴らそう〜

Heart of klaxon 〜癌との闘い心のクラクションを鳴らそう〜

育児などの日常生活や闘病での心の葛藤を心の言葉にして。。。
大腸癌、腹膜播種になり大きな開腹手術は6回目。
自己導尿に排便障害の日々。抗ガン剤治療。
そして、肺転移…。
だけど、諦めず生きることにしがみついていたいと思う。

一日中降り続いた雨がやみ、

明日からは、少し気温が低いようだけれど、晴れるもよう。

これから、段々と梅雨の準備期間になってくる。


病気発覚から7年。

梅雨はあまり好きではない。

度重なる手術や入院は、ほぼ5月下旬と11月下旬。

いつも梅雨の時期とクリスマス時期は病院のベットの上だった。


入院は最低でも、一ヶ月半。


病室から見える景色は、雨や雪が多かった。


毎日、病室の外を歩く人々や、行き交う車を見ては、自由へ向かっているようで、羨ましかった。


「家に帰って何をするんだろう。」

「テレビを観て、ビールとかのんで、ゆ~っくりするのかなぁ。。。」

勝手な想像をしては、自分の環境と比較した。


病室の窓から見える目の前の田んぼ。

朝、8時に横の家から出て田んぼにやってくるおじいさん。

「おはよう。今日もがんばってね。」

と、毎日あえることが何となく嬉しかった。

働き続けるおじいさん。たまにやってくるおばあさん。
休みの日には、孫が田んぼをうろちょろして、毎日勝手に観察していた。

畑仕事に休みなし。。。

働き者のおじいさんに、私もまだまだがんばらなくては…とパワーをもらったりしてた。

前回の手術から1年5ヶ月が経った。2ヶ月の入院をしたものの抗ガン剤の治療をしつつ、久々の梅雨を経験し、クリスマス、お正月を迎えることが出来た。


今年は、まだありがたいことに、今のところ手術や入院の予定は入っていない。
だけど、梅雨が近づくにつれ身体に刻まれた傷が思い出す。


あのおじいさんは元気だろうか。。。と。