15年分の想い | Heart of klaxon 〜癌との闘い心のクラクションを鳴らそう〜

Heart of klaxon 〜癌との闘い心のクラクションを鳴らそう〜

育児などの日常生活や闘病での心の葛藤を心の言葉にして。。。
大腸癌、腹膜播種になり大きな開腹手術は6回目。
自己導尿に排便障害の日々。抗ガン剤治療。
そして、肺転移…。
だけど、諦めず生きることにしがみついていたいと思う。

15年ぶりに電話した。
15年ぶりに逢いに行ってみた。

2人のお世話になった人に。


この15年間、元気だろうか…とふとした時に思い出し。
電話も出来たはずなのに、
逢いにも行けたはずなのに。

タイミングもきっかけも失くしてしまった。

だから、そのまま15年。
気になりながら15年。


だけど、何となくの気持ちがこみ上げてきて、、、


電話番号が変更されているかも…なんて、ちょっぴり逆に期待して、緊張して、電話してみた。


懐かしい声。
そして、驚いた様子。
だけど、それだけ…。
とにかく、連絡できなかったことを謝って、突然電話したことも謝って、
「あの時は、本当にありがとうございました。」
と伝え、少し話した。
ほんの数分の会話。

だけど、私には、15年分の想い。。。



もう一人は…
家が近いということもあり、15年ぶりに逢いに行ってみた。
何度か、今までも訪れようと思い、前を通っても声をかけずにいた15年。

お店で働く彼女に思い切って声をかけた。
緊張しながら、恐る恐る。。。

私の想いとは裏腹に、あっさりとした会話。
だけど、やっぱり伝えたくて。

15年分の想い、
「あの時は本当にありがとうね。」

長居することもなく、立ち話しで、数分。
私のずっと気になっていたことが、2つ終わった。


こちらが、想っているほど、相手はさほど私を気にもしていなかった。
少し寂しさがこみ上げて来たけれど、
「ありがとう。。。」
が言えて、ず~と胸の奥で、引っかかっていたものが無くなった。。


逢えて、話せて、本当によかった。

まるで、最期のお別れ前みたいになってしまったけれど、私にとっては、心がすっきり出来た行為だった。


そして、思った。。。

もう、会えないかもしれない。会うこともないだろう。。。きっと。。。

それじゃぁ、、、と言ったけれど、
またね!。 、、、とは言わなかった。


もう、会わないだろう…と確信してしまったから。


人の心は、時に、一方通行で。


相手にしてみれば、そんなに大した瞬間ではない。

ても、私にとって、やはり思い出の時間は大切で。

これからの未来の思い出づくりでの人との関わりは、もうそんなに沢山はないだろう。。。


それだけに、過去の思い出や出会いは、大切なものとなり、忘れることのない記憶として残っている。


私と彼女達の温度差は違う。


それは、やっぱり、この先を考えると沢山の人に出会えるきっかけは少ない気もする。


やっとお礼が言えた。
ちゃんと、お礼が言えたかなぁ。。。
あれでよかったのかなぁ。。。


寂しいけれど、だけど、もう会うことはないだろう。。。

だから、はっきりと言わななくちゃ。


お礼はちゃんと伝えなくちゃ。



自分が後悔しないように。。。


自分が嫌いにならないように。。。


彼女達のこれからの幸せを祈って。。。