明治カナ子さんの『坂の上の魔法使い』2巻です。
リーの過去編、泣けました(´;ω;`)ブワッ 悲恋なんですもの…。

このシリーズ、那義のお気に入りです!
大人向けのファンタジーといった趣で、すごく好き!

これで完結ではなく、まだ続いています。

【関連レビュ】
坂の上の魔法使い

無二の王 坂の上の魔法使い2 著者:明治カナ子
ミリオンコミックス BLコミック 2011年12月
★★★★★
無二の王―坂の上の魔法使い2 (ミリオンコミックス Hertz Series 114)/明治 カナ子
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◆あらすじ(裏表紙)
魔法使いが多く住む町・ゲルの外れの荒れ山に、魔法使いのリーと弟子のラベルは住んでいる。 ある日、リーに恨みを持つ魔法使いがリーを襲う。 リーの力によって事なきを得るが、冷静さを忘れ取り乱したラベルをリーはきつく叱ってしまう。 自分を恥じるリーだが、ある助言によりラベルの成長を改めて感じるのだった。 そしてラベルの姿にリーは、ラベルの父親であり、かつて存在した大国・セロハンの王に想いを馳せ――。 ◆

リーと王のお話、重く切なく物悲しかった。
王族と魔法使いという明確な上下関係に縛られ、
想いを紡ぐことができないのがとても辛い。

王が幼い頃からのリーとのエピソードが綴られ、
二人が惹かれあっていくのが伝わってくるだけに、
話が進むほどに切なさが増していきます。

魔法使いは王族にとって道具のようなもの。
でも、王はそれを変えようとして…。

身分差を取り払い、
リーと対等に向き合いたかったであろう王の気持ちと、
王を理解し、自分の想いを自覚しつつも、
王家の枷に縛られ酷い仕打ちをするしかなかったリー、
双方の心情が辛くて涙でした。

リーにとって王はまさしく無二の存在だと思えて、
タイトルが胸にずっしりと来ます。

終盤はリーの使役と王の魂の話になっていきますが、
ここにラベルの存在が深く関わってきてしまいます。

使役はいわば、リーの分身。
その使役に名前を与えて自由にしたリーの意図はなんだったんだろう?
使役の行動は、リーが切り捨てた願いでもあったのでは?
などと考えてしまい、また切なくなりました。

魔法使いは脱皮を繰り返して強くなっていきますが、
脱皮は、時に命を落とすほど危険なもの。
何度も脱皮を繰り返したリーに、「寿命」という単語が出てきてヒヤリ。

弱っているリーが使役に対してどう動くのかとても不安なのです。
このままではバッドエンドの匂いもして怖い。

ラスト1コマの、何も知らないラベルの能天気な寝顔を見ていると、
たまらない気持ちになります。

ラベルの存在が幸せに繋がりますように。
どんな形が一番なのかわからないけれど、
どうか、どうか、ハピエンでありますように。

ラベルの出番は少なかったですが、ペーパーで和ませてくれてます。
ラベルと使役の可愛いお話。
でも、これも深読みすると、意味深だったりする…。

カバー下は表紙絵ラフとラベルの使役ちゃん♪

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