わしの住んでいる州はアルコール販売規制がある。基本、州の指定するライセンスのある店でしか、アルコール類は売ってない。そういう店は、リカーショップとか看板が出ているのでよくわかる。

が、問題はビールである。これは数年前の話になるが、この州に引っ越してきて、始めて数人でのパーティーをしたときに問題が起った。

数人の小さな集まりだが、まあ、当然、飲み物も一通り準備しようと思った。それで、ワインやビールを買おうと思って、くだんのリカーショップに行くも、ビールはないと言う。我々の感覚で言えば、その店には、ハードリカーも、ワインも、日本酒や他の酒類もあるから、当然、ビールもあると思ったのだ。カナダでも、アメリカの某州でも、ワインの隣にビールが並んでいたのに、ここはそうではないらしい。


ちょっとびっくりである。


とりあえず、Mission completeのためには、どこでビールが売っているかを聞かざるをえまい。

それで、
『ではどこでビールを買うことができますか』
と店員さんに尋ねたら


そのあたりのバー。どこでも売っているわよ。』と言われた。


2度くらい聞き返すも、そのあたりの店って言われるだけでよーわからんかった。


ばーで、買うのか?

真っ昼間に?




買い物のためとはいえ、さすがに、昼間から、そこらのバーには入りたくなかったので、気をとりなおして、もう1件、別のワインショップへ行ってみた。1つの情報を鵜呑みにしてはいけない。

しかし、やはりそこでも、ワインとハードリカーはあるが、ビールはない。
で、店のおいちゃんに、また『ビールはどこで買えますか』と尋ねてみた。

やはり、答えは同じで、
そのあたりのバーへ行け』
だった。

Bきゅうは、『いや、その場で飲むのでなく、持って帰るのだが』と言うたが、おいちゃんの説明によれば、それでも、やはりバーで買うらしい。




おじさんの言うことには、そのワインショップの向いに、ビールを売ってくれるという店があるらしい。それで、Bきゅうは、その店に行こうと考えた。


しかし、店側を見るも、


向かいに店はないように見える。


いや、


こきたない板壁に覆われた古いアパートで、板壁に(後から考えてみたら店の名前)何か書いてあるがドアも窓も何もない。


だから、ワインショップを出る前に、おじさんに、どこのことか聞いてみた。
おじさんは、その板壁のところが店で、脇にドアがあると言う。。。。

Bきゅう、ともかく、ワインショップを出て、信号を渡った。

ひるむ。

汚い板壁

脇にあるのは、ぼろぼろな板ドア。

物置のドアみたいなやつだ。

窓はなし。

ドアに店名も何も書いてない。

把手だって、とても小さくて、店の入り口には見えない。

これが店への入り口か?

Bきゅう、合法にビールを買いたいのであって、
なんか、このドアは非合法な売買の店に見えるぞ。





ワインショップのおじさんは、Bきゅうがひるむのを承知していたようで、店から顔を出して、そこへ行けと合図してきた。

おじさんの指示に従うBきゅう。

やむなく、そのドアを開けてみた。



中はまっくら。

いや、目が慣れてくるとそこがバーであることがわかった。

カウンターの真ん中に、けばいねーちゃんが立っている。

労働者っぽい人々が数人、座っている。

土曜日の真っ昼間。
でも、中は暗い。。。



ここでビールが買えるのか?




Bきゅう、その質問を繰り返した。
『ここで、ビールを買えますか』
と、そこの冷蔵ケースから、買いたいビールを出してもってこいと言われた。そして、無事にお金を払って、ビールを買うことができた。ちゃんと、店には袋もあるようで、ビールは袋に入れてくれた。そういうシステムになっているようだ。



結果:バーで、個人消費用のビールを売ってくれる。バーだけでなく、そうやってレストランでビールを売る店もある。これは、この州では、ふつーの買い方である。





が、、、こうやってビールを買うのって、けっこう高いのよ。
パーティーで12本くらいはいるかなって時は、
ワインよりもかなり高くつくのだ。



それで、次回に続く。