捕まえる時は後ろ脚を両方挟んで持つ~
「クビキリギス」(又はクビキリギリス)。
初夏に成虫になる昆虫ですが、早い年だともうこの時期に草むらで夜間にオスの鳴き声が聞こえます。
ただこの昆虫はキリギリスの仲間ではあるものの、見た目の形はどちらかと言うと、ショウジョウバッタの様な顔・顎を呈しています。
しかも口は写真では写っていませんが、赤い強靱なものであり、噛み付かれると出血する上に中々口を離してくれず、無理に引っ張ると、顔の部分が取れてしまう程、強く咬みます。
写真は、背中に黄色~黄土色のラインが入っていないのと発音器がが無いので、緑色型メス(♀)である事が判ります。産卵管は真っ直ぐですが、後ろ羽根に隠れて見えていません。
成虫は褐色型のものもおり、緑色型より個体数は少ない上、生息場所も異なる。
< Euconocephalus thunbergi >
この時期に既に成虫である事を考えると、恐らくは昨年成虫になって、成虫で越冬したメスかも知れません。この昆虫は卵で越冬せず成虫で越冬するのです。
オスの鳴き声はある意味不快な鳴き声で、キリギリス科でも特異な鳴き方をする。一律音で「ジ-」を長く続ける。他のキリギリス科は概ね特徴のある連続音と吃音を繰り返すパタ-ンの個体が多いのですが、このクビキリギスは抑揚が無く、同じ声で続ける様に鳴き続け、遠くからでも良く聞こえるのです。
なので、一度耳に着くと忘れない鳴き方ですから、居場所が直ぐに判ります。イネ科の植物が多い場所で良く棲息しています。
と言う事で、久し振りにこの昆虫を見つけました。私は飼った事はありませんが、大きな個体であるのと形態が面白い事から、昆虫マニアの間ではわざわざ捕獲して飼う人もいるくらいです。
今度オスを見つけたら我が家の庭に放し飼いしてみようかな(笑)。
りんごいちご
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