群生して咲く様は目を惹きますが雑草の認識強し

 

 

 

結構厄介者にされる、この雑草。と言うか雑草と言っているのは人間、特に日本人だと思いますが、このキク科アキノキリンソウ属の草本は、今の時期あらゆる所に見つける事が出来ます。

 

厄介者と書きましたが、実際の所、荒れ地や手入れがなされていない休耕地などでは、群生して咲いたり、場所によっては人の背丈以上に大きくなって、刈り取るには一苦労します。

 

しかも今から11月末頃までが花期。花粉も一気に沢山飛びます。この草本はかつて、属名(アキノキリンソウ)での呼び名が一般的だったのですが、今では「セイタカアワダチソウ」として、種名で呼ばれています。

 

良く良く近付いて花を観ていると、意外と黄色い色が綺麗なのですが、自宅に花瓶で生けようとは思わない花です。過去に日本に入って来た時は、生け花用に・・・・としてであった様ですが、生育力が強い事から、あっと言う間に北海道の一部を除いて、全国的に繁殖しています。

 

その原因は、細かい種子だけで無く、根でも増殖するので繁殖力は強いのです。

 

Solidago canadensis

 

この草本は学術的にもかなり研究がなされており、アレロバシ-を産生する代表植物として、ススキの野での研究が素晴らしい論文もあります。即ち継代によりその地の優占種が、ススキと競合した場合にどうなるか・・・・など、興味深い文献があります。

 

さてそれと、タイトルの様にこの草本の花粉がアレルゲンとなります。なのでこの花の花粉にアレルギ-のある方は、この時期は荒れ地や川の土手など、近づかない方が良いと思います。ただ、この「セイタカアワダチソウ」のみの単独花粉がアレルゲンとなるのでは無く、「アキノキリンソウ属」全体に掛かるアレルゲン(W12)となります。

 

 

専門的な事は良いとして、群生している所を観ると、遠くからでも黄色く染まるのは美しいのですが、花期が終わり冬に向けては茎が残ると、この茎が極めて堅く、その性質を利用した「籐」の様な御簾を作ったり飾り物などにも利用は出来ますが、実際の所、駆除する為の抜き去りは結構苦労が必要で、また根まで完全に除去しないと次年、再び発育して来ます。

 

地上部が残った冬が明け、春が来るとまたその茎の近くに新しい芽が多数出ます。この時期に頑張って抜き去るのが良いかも知れません。キク科の植物の根は意外と強く、早いうちに除去する事をお勧めします。

 

 

まあしかし、花期の満開時は・・・・綺麗なものです。

 

 

 

 

リンゴりんごいちごいちご

 

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